51探花

本文へ ナビゲーションへ
ここから本文です

反强磁性金属ヘテロ构造における磁気抵抗効果を室温で観测

 東北大学のSamik DuttaGupta助教、伊藤隆一氏(博士前期課程学生)、深見俊輔准教授、大野英男教授(現、同大学総長)らは、反強磁性金属ヘテロ構造における磁気抵抗効果の観測に成功しました。当成果は、2018年11月15日(米国時間)に米国物理学協会(American Institute of Physics:AIP)の出版事業を取り扱うAIP Publishing LLC社が発刊する「Applied Physics Letters」にてオンラインで公開され、同日AIP Publishingによる特集記事(Scilight)が発表されました。

 电子の持つ电気的性质と磁気的性质の同时利用に立脚するスピントロニクスにおいては、磁性体の磁気的な状态の电気的な検出がカギとなります。これまでのスピントロニクス分野では主に强磁性体が主要な研究対象でしたが、近年これに加えて、原子スケールでは磁気的な秩序を有するもののマクロには磁化を持たない反强磁性体の可能性が注目されています。反强磁性体は上述のような性质から、高集积时の隣接素子间の相互作用の抑制や、外乱磁界に対する耐性において、强磁性体にはない特长が期待できる一方で、磁気秩序を电気的に検出することは强磁性体と比べて格段に难しくなります。

 今回、当研究グループは厂颈基板上に堆积された反强磁性/非磁性金属ヘテロ构造において、反强磁性金属の磁気的な状态に依存して电気抵抗が変化する现象(磁気抵抗効果)を室温で観测することに成功しました(右図)。用いた积层构造は反强磁性笔迟惭苍(白金マンガン合金)と非磁性の笔迟(白金)または奥(タングステン)からなります。様々な试料を用いて系统的に调べた结果、当磁気抵抗効果は主に笔迟または奥がスピン?轨道相互作用を介して生成する膜厚方向へのスピンの流れ(スピン流)が笔迟惭苍の磁気モーメントにトルクを及ぼし、その反作用が电気抵抗に现れることで生ずる「スピンホール磁気抵抗効果」に由来していることが明らかになりました。

 今回用いた基板や材料はいずれも容易に产业利用できるものであり、本研究によってスピントロニクスにおける反强磁性体利用の流れが加速することが期待されます。

<特集记事情报>
"Scilight: Room-temperature magnetoresistance achieved in a metallic antiferromagnetic material"
(反强磁性金属における室温での磁気抵抗効果)
https://aip.scitation.org/doi/10.1063/1.5081049

详细(プレスリリース本文)PDF

问い合わせ先

深見俊輔(フカミ シュンスケ)
東北大学 電気通信研究所
Tel:022-217-5555, Fax: 022-217-5555
E-mail:s-fukami*riec.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)