2019年 | プレスリリース?研究成果
炎症反応を强力に抑える活性イオウ诱导体の开発に成功
【発表のポイント】
- 活性イオウはわれわれの细胞で作られる生体成分で、抗酸化作用やエネルギー代谢への働きなどが知られている。
- 细胞内の活性イオウ含量を増やすことができる新しい活性イオウ诱导体の开発に成功した。
- 活性イオウ诱导体が极めて高い抗炎症作用を持つことを明らかにした。
- 致死性のエンドトキシンショックに対して活性イオウ诱导体が优れた治疗効果を示すことを発见した。
【概要】
熊本大学大学院生命科学研究部の泽智裕(さわ ともひろ)教授らのグループは、东北大学大学院医学系研究科 赤池孝章(あかいけ たかあき)教授らとの共同研究により、细胞や组织に含まれる活性イオウと呼ばれる生体成分を人工的に増やすことができる新しい活性イオウ诱导体の开発に成功しました。この活性イオウ诱导体は保存安定性に优れ、また细胞に作用させると速やかに细胞内に浸透して细胞内の活性イオウ含量を大きく増加させます。マクロファージと呼ばれる免疫细胞を使った実験から、今回开発した活性イオウ诱导体が极めて高い抗炎症作用を持つことが明らかとなりました。さらに、过剰な免疫反応の活性化によって致死的な病态となるエンドトキシンショックを起こしたマウスに活性イオウ诱导体を投与すると、マウスの生存率の着しい改善が认められました。今回の结果は、活性イオウが免疫机能の调节に密接に関わることを明らかにし、さらにこの活性イオウを人工的に増やすことで炎症病态を改善できることを示した画期的な成果です。今后、活性イオウを基轴とした新しい抗炎症疗法への展开が期待されます。
本研究成果は、2019年3月7日米国東部(EST)時間11:30(日本時間3月8日(金)01:30)に、Cell Pressの「Cell Chemical Biology」に掲載されました。
本研究は、文部科学省 新学术领域研究「酸素生物学」、础惭贰顿感染症研究革新イニシアティブ(闯-笔搁滨顿贰)「细菌の酸化ストレス耐性を标的とした新规治疗戦略の开発」(研究开発代表者 泽智裕)、および科学研究费补助金などの支援を受けて行われました。

【用语解説】
活性イオウ:
アミノ酸のひとつであるシステイン(CysSH)に過剰なイオウ原子が1つ付加したシステインパースルフィド(CysSSH)や、複数付加したシステインポリスルフィド(CysS[S]nH; n > 2)を含む生体成分。過剰なイオウ原子を持つことで、もとのシステインよりも抗酸化力が高まっている。生体内では酸化ストレスに対する保護作用など多彩な機能があると考えられている。
活性イオウ诱导体:
细胞に作用させたり、动物に投与することによって细胞内の活性イオウ量を増やすことができる化合物。今回の研究で开発した活性イオウ诱导体は、それ自身が活性イオウのもととなる过剰なイオウ原子を含む诱导体(ドナー)であり、细胞に作用させると细胞内のシステインやグルタチオンにイオウ原子を渡すことによって细胞内の活性イオウ量を増やしている。
エンドトキシンショック:
エンドトキシン(内毒素)はグラム阴性菌の外膜に含まれるリポ多糖。败血症などによって多量のエンドトキシンが体内に放出されると、过剰な炎症反応が引き起こされ、その结果、血管拡张による急激な血圧低下や血管内血液凝固による多臓器不全などのショック症状(エンドトキシンショック)をきたす。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院医学系研究科环境保健医学分野
担当:教授 赤池 孝章(あかいけ たかあき)
電話: 022-717-8164
e-mail:takaike*med.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学大学院医学系研究科?医学部広报室
电话:022-717-7891
贵础齿:022-717-8187
e-mail:pr-office*med.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)