2019年 | プレスリリース?研究成果
チタン合金において凍結された組成ゆらぎが引き起こす新たな相転移を見出し、その機構を解明 ―新たな相転移機構を利用した生体および構造材料開発に期待―
【研究成果のポイント】
- 生体医疗用材料および构造用材料として不可欠なチタン合金において、相転移温度以上である室温近傍で时々刻々と相転移が进行する「无拡散等温オメガ変态」という新しい相転移が存在することを実証し、その相転移机构を解明しました。
- さらに、チタン合金における「无拡散等温オメガ変态」は、热平衡状态において実现される合金组成のゆらぎが低温で冻结されることによって形成された、数ナノメートルの局所的な不安定领域で引き起こされる特异な相転移であることを明らかにしました。
- 今后、新たな相転移机构を利用したナノ组织制御法を确立することによって、高强度や低弾性率等を有する生体医疗用および构造材料用のチタン合金の开発が期待されます。
【概要】
大阪大学产业科学研究所の多根正和准教授、関野彻教授らの研究グループは、同大学院工学研究科の中野贵由教授、东北大学金属材料研究所の市坪哲教授、永井康介教授、冈本范彦准教授、井上耕治准教授らと共同で、生体医疗用材料および构造用材料として不可欠なチタン合金において、室温近傍で时々刻々と相転移※1が进行する「无拡散等温オメガ変态」という新しい相転移が存在することを実証し、その相転移机构を世界で初めて明らかにしました。
さらに、チタン合金における「无拡散等温オメガ変态」は、热平衡状态においても避けることができない合金组成のゆらぎが冻结されることによって形成された、数ナノメートルの局所的な不安定领域で引き起こされる特异な相転移であることを明らかにしました。そのため、平均的な合金组成によって决まる巨视的な相安定性や相転移温度を主に取り扱うこれまでの相転移论によって、无拡散等温オメガ変态の相転移挙动を説明することはできません。
无拡散等温オメガ変态は数ナノメートルのオメガ相を合金中に微细均质に形成させることから、今后、これを利用したナノ组织制御法を确立することによって、高强度や低弾性率等を有する生体医疗用および构造材料用のチタン合金の开発が期待されます。
本研究成果は、米国科学誌「Physical Review Materials」(オンライン)に、4月16日(火)に公開されました。
【用语説明】
※1. 相転移:温度や圧力などの変数の変化によって物质が异なる相に移る现象。
図1:产肠肠构造からオメガ相への相転移。
问い合わせ先
东北大学金属材料研究所
情报企画室広报班
罢贰尝:022-215-2144
E-mail: pro-adm*imr.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)