2019年 | プレスリリース?研究成果
ゴマの健康機能成分配糖体の生合成:最後の"missing piece"の同定
【概要】
工学研究科バイオ工学専攻応用生命化学講座の研究グループ(和氣駿之 助教ら)は、サントリーグローバルイノベーションセンター、サントリー生命科学財団生物有機科学研究所、南九州大学等との共同研究によって、ゴマの健康機能成分であるセサミノール注1)の配糖体注2)の生合成に関わる糖転移酵素遗伝子を同定し、多酵素复合体(メタボロン)注3)形成を介した同配糖体の生合成の仕組みを提案しました。生合成経路の最後の"missing piece"となっていた酵素遺伝子が同定されたことにより、ゴマ健康機能成分であるセサミノールの含量や種子中での貯蔵形態を制御するバイオテクノロジーの分子基盤が整ったといえます。この共同研究の成果は、12月2日に植物科学専門誌ザ?プラントジャーナルに掲載されました。
図1.ゴマ种子(左)と研究成果(右)
【用语解説】
注1)セサミノールとリグナン
桂皮酸诱导体から导かれる植物特化代谢产物の一群で、颁6-颁3型の构造が二つ组み合わさった构造をもつものをリグナンという。リグナンは、ゴマなどいくつかの种子作物に豊富に含まれ、セサミンとセサミノールはゴマ特有のリグナンである。
注2)配糖体
糖でない部分に糖が结合したものを配糖体という。
注3)多酵素复合体(メタボロン)
生命现象は、生体内でおびただしい数の化学反応が起こることによって成り立っている。これらの化学反応はほとんどの场合、ある反応の生成物が次の反応の基质になり、その反応生成物がその次の反応の基质になるというように、连続した反応経路を形成している。こうした生体内の反応経路のことを代谢または代谢経路と呼ぶ。代谢経路を构成する反応の一つ一つはそれぞれ、反応加速作用をもつ「酵素」というタンパク质のはたらきによって円滑に进行し、反応が异なれば担当する酵素も异なる。40年ほど前から、代谢経路を构成する酵素群は细胞内ではお互いにゆるく结合しながら复合体を形成しているのではないかと推定されてきた。この酵素复合体のことをメタボロンという。メタボロンを形成することにより、例えば不安定な代谢中间体を速やかに次の酵素に受け渡せたり、有毒な代谢中间体を细胞内に拡散させることなく即座に次の酵素反応に提供することができたりするなど、代谢を进める上で様々な利点があると考えられている。
问い合わせ先
(研究内容に関して)
東北大学大学院工学研究科 バイオ工学専攻 教授 中山 亨
E-mail: toru.nakayama.e5*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関して)
东北大学工学研究科情报広报室 担当 沼泽 みどり
TEL: 022-795-5898
E-mail: eng-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)