2020年 | プレスリリース?研究成果
レム睡眠とノンレム睡眠では脳内の情報伝達の方向が逆転 ?記憶の固定などへの役割が異なる可能性を示唆?
【発表のポイント】
- 睡眠中に笔波*1という脳波(脳干で発生する脳波の一种)が観察されるが、半世纪以上もの间、その役割は不明だった。
- 笔波はマウスの脳では観察されない、という通説に反して、この研究ではマウスの脳にも笔波が存在することを世界で初めて発见した。
- さらに、记忆に重要な海马の活动と笔波を同时に计测したところ、レム睡眠とノンレム睡眠で情报伝达の方向が逆転することを世界で初めて発见した。
- これらの発见は、「睡眠」といっても、レム睡眠とノンレム睡眠とで生理机能、特に记忆の定着に関わる役割が异なる可能性を示す証拠となる。
【概要】
人生の3分の1もの时间を过ごす睡眠は、生存に必须の本能行动のひとつです。哺乳类の睡眠ステージは、レム(急速眼球运动)睡眠とノンレム睡眠からなり、それぞれ全く异なる脳活动を呈しています。东北大学大学院生命科学研究科(兼东北大学学际科学フロンティア研究所)の常松友美助教は、英国ストラスクライド大学の坂田秀叁上级讲师らと共に、レム睡眠とノンレム睡眠で、マウス脳内の海马-脳干间神経活动パターンが逆転することを明らかにしました。これは、睡眠状态によって、情报伝达の方向が逆転し得ること、さらには生理的役割が异なっていることを示唆しています。本研究结果は、别尝颈蹿别誌(电子版)に1月14日に掲载されました。
図1 世界で初めて計測に成功したマウスP波
赤い矢印が、検出された笔波を示している。これまでレム睡眠でのみ観察されると思われていたが、ノンレム睡眠でも笔波が検出された。
【用语解説】
*1 笔波:
主にレム睡眠時に脳幹の橋(Pontine)で発生するスパイク状の脳波。ネコでは、脳幹から、視床の外側膝状体(Lateral geniculate nucleus)、大脳皮質の後頭葉(Occipital cortex)へと脳波が伝わっていくため、PGO波とも呼ばれている。また、AI研究の結果を元に、フランシス?クリックは1983年に、P波は不要な記憶情報を消去するのに寄与する、という反学習仮説を提唱している。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院生命科学研究科
担当 常松 友美 (つねまつ ともみ)
電話番号: 022-795-4751
Eメール: tsune*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学大学院生命科学研究科広報室
担当 高橋 さやか (たかはし さやか)
電話番号: 022-217-6193
Eメール: lifsci-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)