2020年 | プレスリリース?研究成果
巨大ガス惑星の新たな形成モデルを提唱 太陽系外巨大惑星の落下問題解決と質量分布再現に成功
【発表のポイント】
- 巨大ガス惑星(注1)の质量や轨道の分布を説明する新たな形成モデルを、惑星形成现场の最新数値流体计算に基づいて提唱。
- 巨大ガス惑星は普遍的な进化経路をたどることを発见。同时に従来问题であった惑星落下(注2)を解决。
- 観测されている原始惑星系円盘(注3)环境の下で系外巨大ガス惑星の质量分布を再现することに成功。
【概要】
これまで数千个の太阳系外の惑星(注4)が発见されましたが、系外巨大ガス惑星の质量や轨道の分布を説明することは未だできていませんでした。また、巨大ガス惑星は原始惑星系円盘という若い恒星の回りにあるガス円盘の中でガスを大量に集积してできたとされていますが、この原始惑星系円盘から受ける抵抗によって巨大ガス惑星は急速に恒星へ落下してしまうことが指摘されおり大问题となっていました。
东北大学大学院理学研究科の田中秀和教授を中心とした研究グループは、数値流体計算に基づいた巨大ガス惑星形成の正確な理論モデルを新たに構築することで、この問題を解決しました。新たな巨大惑星形成モデルにより、巨大ガス惑星の落下と成長は原始惑星系円盤の環境に依らない進化経路をたどること、またその際の惑星の落下は十分抑制されることが明らかになりました(図1)。巨大ガス惑星の最終的な質量は原始惑星円盤の総質量で決まります。この形成モデルは、観测されている原始惑星系円盘から整合的に系外巨大惑星の質量分布を再現することにも成功しました。
本研究成果をまとめた论文は、2020年3月13日付けで『The Astrophysical Journal』电子版に掲载されました。
図1:惑星质量と惑星轨道半径の进化経路の図。実线は本研究の结果で、破线は従来研究の1例。青点は観测された系外巨大惑星で、緑は木星、赤は土星を表す。従来研究の进化経路では急速な惑星落下のため重い巨大惑星をつくれない。本研究の进化経路であればすべての系外惑星を形成可能である。
【用语解説】
(注1)巨大ガス惑星
太阳系の木星や土星のように、水素やヘリウムからなるガスを主成分とした巨大な惑星。地球の百倍から数千倍の质量をもち、中心には岩石や氷からなる固体核をもつと考えられている。
(注2)惑星落下问题
惑星は原始惑星系円盘という若い恒星の回りにあるガス円盘の中で形成されたと考えられているが、この原始惑星系円盘から受ける重力的な抵抗によって惑星は急速に恒星へ落下することが指摘されている。惑星形成の研究において最も深刻な问题の1つとされている。本研究で巨大ガス惑星に対する落下问题は解决した。
(注3)原始惑星系円盘
诞生したばかりの若い恒星のまわりに普遍的に存在する主に水素からなるガスや尘でできた回転する円盘。この円盘の中で惑星が形成されたと考えられているため原始惑星系円盘と呼ばれている。円盘の寿命は1千万年程度で巨大ガス惑星はその间につくる必要がある。最近ではすばる望远镜やチリにあるアルマ望远镜により原始惑星系円盘の高解像度な画像が得られるようになり、多くの研究者がその画像から惑星形成过程の情报を得ようとしている。
(注4)太阳系外惑星(または系外惑星)
太阳以外の恒星のまわりを周回する惑星。1995年に初めて他の恒星のまわりで発见されてから様々な観测方法により数千个の系外惑星が见つかっている。ホットジュピターとよばれる恒星のごく近くを周回する巨大惑星や、エキセントリックプラネットという彗星のような细长い楕円轨道をもつ惑星など、太阳系の惑星とは全く异なる惑星も数多く存在することが明らかになった。地球程度の大きさでかつ地球と似た温度环境をもち生命居住可能であるハビタブルプラネットの候补も20个以上见つかっている。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院理学研究科天文学専攻
教授 田中 秀和(たなか ひでかず)
电话:022-795-6504
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(报道に関すること)
东北大学大学院理学研究科
広报?アウトリーチ支援室
电话:022-795-6708
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