2020年 | プレスリリース?研究成果
極性超伝導体における巨大整流特性の発見 ―超伝導整流性の起源解明に新たな一歩―
【発表のポイント】
- 空间反転対称性の破れた极性构造(注1)を持つ2次元超伝导体において、强大な整流特性(注2)を発见。
- 微视的机构を解明し、2种类の异なる起源の超伝导整流特性が存在することを発见。
- 本研究成果が、极性构造を有する2次元电子系の新机能を开拓すると同时に、空间反転対称性の破れた超伝导体における新奇输送特性の新たな知见となることに期待。
【発表概要】
東京大学大学院工学系研究科の板橋勇輝大学院生、同研究科物理工学専攻の井手上敏也助教、岩佐義宏教授(理化学研究所 創発物性科学研究センター創発デバイス研究チーム チームリーダー兼任)らの研究グループは、理化学研究所や東北大学金属材料科学研究所のグループと共同で、電気二重層トランジスタ(EDLT)構造(注3)による界面電場によって極性構造を持つ2次元超伝導体であるチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)が、磁场を印加した状况下で巨大な整流特性を示すことを発见しました。
空间反転対称性の破れた物质において実现する、半导体辫-苍接合を必要としない物质固有の整流特性は、これまで常伝导体と超伝导体においてそれぞれ个别に报告されてきたが、本研究で初めて同一の物质における常伝导状态および超伝导状态での整流性の観测に成功し、超伝导状态において整流作用が常伝导状态の1,000,000倍増大することを発见した。さらに、超伝导整流特性の详细な温度依存性を调べ、2种类の异なる起源の超伝导整流特性が存在していることを明らかにしました。
本研究成果は、界面において空间反転対称性の破れた极性构造を有する2次元电子系の新たな机能性の开拓を推进するだけではなく、一般の空间反転対称性の破れた超伝导体における新规输送现象の新たな知见となるものと期待されます。
本研究成果は、米国科学雑誌『Science Advances』(3月27日アメリカ東部夏時間)に掲載されました。
図1. SrTiO3-贰顿尝罢の模式図(础)及び整流特性の模式図(叠)
【用语解説】
注1: 極性構造
电场の印加や分子?结晶构造に起因して、分子や结晶内に电気的な偏りが生じている构造。
注2: 整流特性
電流を正方向に流す場合と負方向へ流す場合で電気伝導特性が異なる現象。p型半導体と n 型半導体を接合した ダイオード素子で実現することがよく知られているが、近年そのような半導体p-n接合が無くとも、空間反転対称性の破れた結晶において物質固有の整流特性が生じることが明らかとなり、さまざまな物質での実証や機構解明が進んできている。
注3: 電気二重層トランジスタ(EDLT)構造
印加した電場によって電流の流れ易さを調節できる電界効果トランジスタ(FET)の絶縁層をイオン液体と呼ばれる、分子量の大きな塩(えん)で構成される液体に置き換えたトランジスタ(図 1A 参照)。イオンの半径程度という非常に小さい距離に電圧がかかるため、高電場が印加され、通常のFETと比べて10倍以上の高キャリアを界面に誘起することが可能である。
问い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学金属材料研究所 准教授
野岛 勉
罢别濒:022-215-2167
贰-尘补颈濒:苍辞箩颈尘补*颈尘谤.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
(报道に関すること)
東北大学金属材料研究所 情報企画室広報班
冨松美沙
罢别濒:022-215-2144
贰-尘补颈濒:辫谤辞-补诲尘*颈尘谤.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)