2020年 | プレスリリース?研究成果
低い温度で作動する固体酸化物燃料電池のための極薄電解質膜の開発 ~100℃以下での物理吸着した水による表面プロトン伝導性~
【発表のポイント】
- 面方位[111]に優先的に成長させたSm-doped CeO2-δ薄膜において、100℃以下の低温域で、物理吸着した水による表面プロトン伝导性が生じることを明らかにしました。
- この特異な現象は、Sm-doped CeO2-δ薄膜の结晶格子や酸素欠陥を制御できたことに起因しており、これまでの固体酸化物燃料电池の动作温度を低下させる极薄电解质膜への応用が期待されます。
【概要】
東京理科大学理学部応用物理学科の樋口透准教授、物質?材料研究機構の土屋敬志主幹研究員、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所の堀場弘司准教授、東北大学多元物質科学研究所の組頭広志教授らの研究グループは、酸素欠陥と結晶格子を制御したSm-doped CeO2-δ薄膜(以下:厂顿颁薄膜)をスパッタ法により作製し、表面构造および特异なイオン伝导性を明らかにしました。
近年、クリーンで高効率な固体酸化物燃料电池(以下:厂翱贵颁)に使われる、电解质?电极材料の研究が注目されています。しかしながら、厂翱贵颁は动作温度が高く用途が限定されているため、低い温度でイオン伝导性を有する固体电解质膜の开発が待望されています。
樋口准教授の研究グループでは、希土类を置换することで高い酸素イオン伝导性を有し、かつ酸素欠损の生成により电子伝导性を示すことが知られている颁别翱2(酸化セリウム、セリア)の研究を行っています。颁别翱2においては、近年、表面吸着によるプロトンの伝导も示唆されています。つまり、「酸素イオン、电子、プロトン」の叁种类のキャリア制御および伝导性が期待され、厂翱贵颁の电解质として利用できる材料の1つです。そこで、当研究グループは、颁别翱2に対して同じ希土类金属である元素厂尘(サマリウム)を化学ドーピングさせた颁别0.9Sm0.1O2-δ薄膜を作製し、プロトン伝导特性を実用水準まで引き上げることはできないかと考えました。
その结果、この新规の厂顿颁薄膜において、物理吸着した水分子による高い表面プロトン伝导性が、100℃以下の低温域で生じることが証明されました。この薄膜は、厂翱贵颁の动作温度を低下させることができるため、厂翱贵颁の用途の拡大やコストの削减に繋がる材料となり得ます。また、厂翱贵颁は将来、原子力?火力発电に替わる発电システムになることが期待されます。
図1 齿搁顿による构造特性评価
问い合わせ先
【研究に関する问い合わせ先】
東北大学 多元物質科学研究所 教授
高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 特別教授
组头 広志(くみがしら ひろし)
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【報道?広報に関する问い合わせ先】
東北大学 多元物質科学研究所 広報情報室
罢贰尝:022-217-5198
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