2020年 | プレスリリース?研究成果
トポロジカル電流に生じる整流効果を発見 -量子異常ホール状態の散逸過程の理解に前進-
【概要】
理化学研究所(理研)创発物性科学研究センター强相関物性研究グループの安田宪司客员研究员、十仓好纪グループディレクター(东京大学卓越教授/东京大学国际高等研究所东京カレッジ)、强相関量子伝导研究チームの吉见龙太郎研究员、强相関界面研究グループの川﨑雅司グループディレクター(东京大学大学院工学系研究科教授)、强相関理论研究グループの永长直人グループディレクター(东京大学大学院工学系研究科教授)、东京大学大学院工学系研究科の森本高裕准教授、东北大学金属材料研究所の塚﨑敦教授らの共同研究グループは、磁性トポロジカル絶縁体[1]の量子异常ホール状态[2]において、印加电流方向に依存して抵抗値が异なる整流効果[3]を観测しました。
本研究成果は、量子异常ホール状态の端に流れるトポロジカル电流[4]に生じる新たな整流効果を実现したもので、今后、トポロジカル电流の散逸过程の理解が进むと期待できます。
今回、共同研究グループは、磁性トポロジカル絶縁体「颁谤x(叠颈1-ySby)2-xTe3(Crクロム、Bi:ビスマス、Sb:アンチモン、Te:テルル)」薄膜の量子异常ホール状态に着目しました。量子異常ホール状態のトポロジカル電流は、試料の端に一方向にのみ電荷キャリアを運ぶという性質を持っています。この性質に由来し、印加電流の方向に依存して抵抗の大きさが異なることが明らかになりました。
本研究は、科学雑誌『Nature Nanotechnology』オンライン版(7月13日付:日本时间7月14日)に掲载されました。
量子异常ホール状态における整流効果の概念図
【用语解説】
[1] 磁性トポロジカル絶縁体、トポロジカル絶縁体
トポロジカル絶縁体は、物质内部では电気を流さない絶縁体であるが、その表面のみ电気を流す表面状态を持つ特殊な物质である。さらに、磁性元素を添加することによって磁石としての性质も现れる。これを磁性トポロジカル絶縁体と呼ぶ。表面状态と磁石としての性质が作用する结果として、磁性トポロジカル絶縁体では量子异常ホール状态が生じる。
[2] 量子異常ホール状態
量子异常ホール状态では、试料端に方向性を持って流れるトポロジカル电流の一种である端电流が発生する。これは、片侧1车线ずつの高速道路に例えられ、反対侧の试料の端では端电流が反対方向に流れる。その结果、ホール抵抗(电流を加えた方向と垂直方向に生じる电圧を电流値で割ったもの)がプランク定数hと电気素量eで表されるh/e2(約 25.8 kΩ)の値に量子化する。さらに、端電流の流れる向きは磁化の方向によって反転し、上向きの磁化、下向きの磁化に対して、ホール抵抗はそれぞれ+h/e2, -h/e2となる。
[3] 整流効果、pn接合ダイオード
电流の方向によって、电流の流れやすさ(抵抗)が异なる効果のこと。最も代表的なものに辫型半导体と苍型半导体を接合した辫苍接合ダイオード素子がある。辫苍接合の界面において内部电界が発生することで、外部电场をかける方向に応じて抵抗が异なる。近年ではトポロジカル物质に特徴的なトポロジカル电流を用いることで、接合を含まない物质であっても整流効果を生じることが明らかになっている。
[4] トポロジカル物質、トポロジカル電流
トポロジカル絶縁体や量子异常ホール状态は、电子状态の几何学的性质(トポロジー)によって特徴づけられる。これらの物质を総称してトポロジカル物质という。トポロジカル物质はその表面や端に、散逸の少ないトポロジカル电流を有する。低消费电力素子への応用に向け、その散逸の最小化が重要な研究课题の一つである。
问い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学金属材料研究所 低温物理学研究部門 教授
塚﨑 敦
Tel: 022-215-2085
E-mail: tsukazaki*imr.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学金属材料研究所
情报企画室 広报班
罢贰尝:022-215-2144 贵础齿:022-215-2482
Email: pro-adm*imr.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)