2020年 | プレスリリース?研究成果
物质のトポロジーに由来した巨大磁気光学効果の発见
【発表のポイント】
- 磁性ワイル半金属(注1)と呼ばれる特殊な磁性体において巨大な磁気光学効果を発见しました。
- 観测した磁気光学効果は物质のトポロジカルな性质を反映しており、これまでにない発现机构のものと言えます。
- テラヘルツ?赤外领域における革新的な光学デバイスの开発の进展が期待できます。
【概要】
东京大学大学院工学系研究科の冈村嘉大助教、高桥阳太郎准教授、理化学研究所の十仓好纪センター长、东北大学金属材料研究所の藤原宏平准教授、塚﨑敦教授らの研究グループは、磁性ワイル半金属と呼ばれる近年新たに见つかった磁性体において、巨大な磁気光学応答の実証に成功しました。トポロジカル物质と呼ばれる一连の物质群では、特殊な电子构造に由来した新奇な电磁気応答が理论的に予测されており、次世代エレクトロニクス?フォトニクスへの応用展开が期待されています。例えば、こうした物质群においては、电子はあたかも非常に大きな磁场がかかっているかのように振る舞い、巨大な异常ホール効果(注2)に代表される非自明な伝导现象が报告されています。その一方で、光学応答についても物质のトポロジーに由来した新たな现象の存在が期待されていました。
今回、冈村嘉大助教らは、强磁性でなおかつトポロジカル物质である颁辞3Sn2S2において、トポロジカルな电子构造に関连した磁気光学応答の探索を行いました。テラヘルツから赤外の広い光学领域(注3)において、高精度に磁気光学ファラデー?カー効果を测定した结果、この物质の磁気光学効果が、これまで観测されてきた通常の磁性体と比べてはるかに大きいことがわかりました。さらに、光学ホール伝导度スペクトルと第一原理计算(注4)との比较を行うことで、観测した光学応答がまさにトポロジカルな电子构造に由来していることを明らかにしました。
今回得られた成果は、トポロジカル物质が一般的に大きな磁気光学効果を示すことを示唆しています。今后、トポロジカル物质を利用した新しい光デバイスの开発へとつながっていくことが期待されます。
本研究成果は、英国科学雑誌「Nature Communications」に英国时间9月15日に掲载されました。
図1.磁性ワイル半金属颁辞3厂苍2厂2の电子构造(左)と磁気光学ファラデー?カー効果の概念図(右)。
【用语解説】
(注1)磁性ワイル半金属
电子の持つ运动量によって电子状态を记述したものをバンド构造と呼び、2つのバンドが何らかの対称性によって交差しているものをトポロジカルな电子构造という。ワイル半金属は、このような电子状态を持つトポロジカル物质の1つであり、バンドの交差点(ワイル点)が対をなして现れる。
(注2)异常ホール効果
磁场印加状态において、磁场と垂直に电流を流すと磁场?电流に垂直な方向に电圧が発生する効果をホール効果と呼ぶ。この电圧は一般に印加磁场の大きさに比例するが、强磁性体の场合においては、さらに磁化に比例するような电圧も生じ、これを异常ホール効果と呼ぶ。
(注3)テラヘルツから赤外の広い光学领域
毎秒约10の12乗(一兆)回振动する周波数のことをテラヘルツ周波数と呼び、この周波数の电磁波をテラヘルツ波と呼ぶ。エネルギーでは0.005别痴程度の帯域に対応する。一方、赤外领域は可视领域よりも低エネルギーの光学领域を広く指し、0.01别痴から1.5别痴程度のエネルギー帯域に対応する。
(注4)第一原理计算
量子力学に基づき、结晶构造のみから物质の电子状态や物性を予测する理论计算手法。
问い合わせ先
<研究に関すること>
藤原 宏平(ふじわら こうへい)
東北大学金属材料研究所 低温物理学研究部門 准教授
罢别濒:022-215-2088
贰-尘补颈濒:办蹿耻箩颈飞补谤补*颈尘谤.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
塚﨑 敦(つかざき あつし)
東北大学金属材料研究所 低温物理学研究部門 教授
罢别濒:022-215-2085
贰-尘补颈濒:迟蝉耻办补锄补办颈蔼颈尘谤.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
<报道担当>
東北大学 金属材料研究所
罢别濒:022-215-2144 贵补虫:022-215-2482
贰-尘补颈濒:辫谤辞-补诲尘*颈尘谤.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)