2021年 | プレスリリース?研究成果
まるでドミノ!? 細胞死が連鎖して広がっていく -鉄依存性细胞死(フェロトーシス)の拡散現象を発見-
【本学研究者情报】
〇本学代表者所属?职?氏名:医学系研究科生物化学分野?教授?五十嵐 和彦
【発表のポイント】
- 鉄依存性细胞死(フェロトーシス)注1が脂质过酸化反応注2とともに、フェロトーシス细胞から周囲の细胞に伝播することを発见した。
- このフェロトーシス拡散现象はフェロトーシス関连疾患注3の病态形成に関わると考えられ、新たな治疗の标的となり得る。
- このフェロトーシス拡散现象は、フェロトーシスを利用した新规の「がん治疗」にも応用し得る。
【概要】
フェロトーシスは近年报告された鉄依存性の细胞死であり、心筋梗塞、脳卒中などの虚血性疾患注4や础尝厂(筋萎缩性侧索硬化症)注5などの神経変性疾患で観察されます。さらに、フェロトーシスはがん细胞の除去机构として働くことが分かっており、新たな「がん治疗」戦略の键として注目されています。
东北大学大学院医学系研究科生物化学分野の西澤弘成(にしざわ ひろなり)博士、五十嵐和彦(いがらし かずひこ)教授らの研究グループは、加齢医学研究所の田中耕三教授らとの共同研究により、フェロトーシス細胞から周囲の細胞へ脂質過酸化反応が伝播し、フェロトーシスが連鎖していくことを発見しました。フェロトーシス細胞の培養液の健常細胞への添加や、フェロトーシス細胞との共培養によってフェロトーシスの拡散が容易に起こることも明らかとなりました。生体内でも同様の現象が起きていると推測され、疾患によっては、フェロトーシスの拡散現象によって説明できます。今後、虚血性疾患や神経変性疾患の新たな治療戦略の開発につながることが期待されます。また、フェロトーシスの拡散現象を利用することでより効果的な「がん治療」を創出することができると考えられます。
本研究の成果は、2021年3月29日に学術誌Cell Death & Diseaseにて発表されました。
図1. フェロトーシス拡散現象
フェロトーシス细胞から周囲の细胞へ脂质过酸化反応が広がることによって、フェロトーシスが周囲に连锁していく。
【用语解説】
注1.鉄依存性细胞死(フェロトーシス):2012年にDixonらによって新しく報告された細胞死機構。細胞内自由鉄(Fe2+)を触媒として细胞膜リン脂质の过酸化反応が连锁し脂质ヒドロキシラジカルが蓄积することで细胞が死に至ると考えられている。自由鉄を除去する鉄キレート剤の投与によって抑制される。
注2.脂質過酸化反応:細胞膜やオルガネラ膜を構成するリン脂質が酸化されて、過酸化脂質や脂質ヒドロキシラジカルが蓄積する反応。細胞内自由鉄 (Fe2+)によって触媒され、フェロトーシスの原因となる。
注3.フェロトーシス関连疾患:様々な疾患において、フェロトーシスが関与することが报告されている。もっとも报告の多いものは、心臓や肾臓の虚血再灌流障害や脳卒中などの虚血性疾患と础尝厂、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病などの神経変性疾患である。ただし、その他にも、脂肪性肝炎や慢性闭塞性肺疾患など、非常に多様な疾患の病态にフェロトーシスが関わることが报告されている。さらには、フェロトーシスを抑制することでこれらの疾患の病态が改善したという报告も多数ある。
注4.虚血性疾患:动脉闭塞などの原因で末梢组织への血流が不足し、発症する病态。代表的なものとして、狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患や脳梗塞がある。
注5.础尝厂(筋萎缩性侧索硬化症):运动ニューロンが伤害されることで重篤な筋萎缩と筋力低下が起こる难病。病因の详细は未だ不明であるが、フェロトーシスが病态に関わるという报告が多数ある。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院医学系研究科生物化学分野
教授 五十嵐 和彦(いがらし かずひこ)
电话番号:022-717-7596
贰メール:颈驳补谤补蝉丑颈*尘别诲.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
(取材に関すること)
东北大学大学院医学系研究科?医学部広报室
电话番号:022-717-7149
贵础齿番号:022-717-8931
贰メール:辫谤别蝉蝉*辫谤.尘别诲.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)