2021年 | プレスリリース?研究成果
磁気涡の中心で揺らぐ电気四极子~スピンと电子轨道が结合した新しい量子情报素子の実现に期待~
【本学研究者情报】
〇本学代表者所属?职?氏名:金属材料研究所?助教?中村 慎太郎
金属材料研究所?教授?淡路 智
【発表のポイント】
- 蜂の巣构造における涡状の磁気秩序の中心で,常磁性状态を保つ电気四极子の応答を観测。
- ウランを含む単結晶を極低温(~0.04 K)まで冷却し,強磁場下(< 28 T)で弾性率を精密測定。
- 极低温?强磁场领域まで磁场-温度相図を拡张し,高磁场に新しい秩序相を発见。
【概要】
北海道大学大学院理学研究院の柳泽达也准教授,东北大学金属材料研究所,ヘルムホルツ研究センタードレスデン强磁场研究所(ドイツ),ドレスデン工科大学(ドイツ)及びカレル大学数物理学科(チェコ)の国际共同研究グループは,「蜂の巣构造」を持つウラン化合物が形成する磁気涡の中心で,秩序せず自由度を保ち続ける「电気四极子*1」の存在を初めて捉えることに成功しました。
记忆素子の微细化や量子コンピュータの実现に向けて,新しい量子自由度が示すナノスケールの秩序构造が注目されています。その中でも磁気涡の研究は,磁化率や中性子散乱実験などの电子のスピン自由度を観测する磁気测定によってこれまで中心的に行われてきました。一方,电子の持つもう一つの自由度である「轨道自由度」に関しては,磁気的な自由度とは対称性が异なる电気的な自由度であるため,実験の难しさからあまり研究が进んでおらず,磁気涡中において电気的な自由度がどのように振舞っているのかが未解明の谜として残っていました。
今回研究グループは,金属化合物中の电子の轨道自由度を敏感に観测する精密超音波测定法と国内外の最先端の强磁场発生装置を组み合わせ,鲍狈颈4B(U: ウラン,Ni: ニッケル,B: ホウ素)という物質が示す渦状の磁気秩序下で,電子の軌道自由度に由来する「電気四極子」を精密測定しました。
その结果,本物质の磁気涡と电気四极子の応答に强い相関があることが明らかになりました。本研究成果は,同様の磁気涡を示す物质の理解を进めるとともに,固体中の电子の持つ多様な量子自由度を制御し,それらを応用に结びつけた全く新しい量子情报素子の実现に向けた足掛かりになると期待されます。
なお,本研究成果は,米国の科学誌Physical Review Letters誌(オンライン版)に2021年4月12日(月)にオープンアクセスで掲載されました。
UNi4叠の结晶构造と磁気涡の概念図
【用语解説】
*1 電気四極子 ... 原子核と電子から構成されている元素は固体中や水溶液中に入るとイオン化し,最も外側を回る電子をいくつか放出する。残りの電子は原子核に束縛されており,特に金属化合物を構成するような原子番号の大きな(電子を多く持った)元素の持つ電子は原子核の周りに球状の電子雲を形成する。その球状電子分布は,数学的に様々な形の電荷分布の重ね合わせとして理解でき,専門的に表現すると「イオンが持つ局在電子の異方的な静電ポテンシャルを多重極展開する」となる。対称性を保つために,その次数は2nで展開され,それぞれ電気双極子,電気四極子,電気八極子,電気十六極子などと呼ぶ。電気四極子とは,そのうち4つの極を持つ蝶の羽のような形をした二次(n = 2, 2n =4)の成分で,电子の轨道自由度に由来する二阶のテンソル量として表现される。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学金属材料研究所
助教 中村慎太郎(なかむらしんたろう)
罢贰尝:022-215-2167
贰-尘补颈濒:苍补办补尘耻谤补*颈尘谤.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
(取材?报道に関すること)
東北大学 金属材料研究所 情報企画室広報班
罢贰尝:022-215-2144
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