2021年 | プレスリリース?研究成果
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の新しい病態関連候補因子を発見 -患者由来iPS細胞を用いた運動ニューロン選択的変性のメカニズム解明へ期待-
【本学研究者情报】
〇本学代表者所属?职?氏名:大学院医学系研究科神経内科学分野?教授?青木 正志
【発表のポイント】
- 家族性筋萎缩性侧索硬化症患者から树立したヒト颈笔厂细胞注1由来の运动ニューロンにおいて、PHOX2B注2遗伝子の発现が减少していることを见出した。
- モデル动物(ゼブラフィッシュ)においてPHOX2Bの発现を抑制すると、神経突起长が短缩し、运动机能が低下した。
- PHOX2B遗伝子およびその関连分子が筋萎缩性侧索硬化症の新しい治疗标的となる可能性が示された。
【概要】
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、全身の運動や呼吸に必要な筋肉がやせて弱っていく成人発症の疾患です。呼吸補助をしなければ3~5年で死にいたる重篤な疾患であるにもかかわらず、根本的な治療法はなく、病態解明が求められています。东北大学大学院医学系研究科神経内科学分野の光澤志緒(みつざわ しお)大学院非常勤講師、鈴木直輝(すずき なおき)助教、割田仁(わりた ひとし)院内講師、青木正志(あおき まさし)教授および、慶應義塾大学医学部生理学教室の岡野栄之(おかの ひでゆき)教授らの研究グループは、ほとんどのALS患者の脳?脊髄で蓄積するTDP-43タンパク質を産生するTARDBP遗伝子に変异を持つ家族性础尝厂患者から树立した颈笔厂细胞由来の础尝厂运动ニューロンにおいて、発现が减少している新しい遗伝子PHOX2Bを発见しました。PHOX2Bの発现を人為的に抑制すると、健常者颈笔厂细胞由来の运动ニューロンの神経突起の长さが减少し、ゼブラフィッシュでは脊髄运动ニューロン轴索の短缩と运动机能の低下も起きました。础尝厂において运动ニューロンが选択的に変性してしまうメカニズムの一端がPHOX2Bの発现减少で説明できると考えられます。
本研究成果は2021年5月27日午前11時(現地時間、日本時間5月28日午前1時)で、オープンアクセス学術誌「Stem Cell Reports」に掲載されました。
図1. 颈笔厂细胞由来运动ニューロンのPHOX2B発现抑制実験
2种类の健常者由来运动ニューロン(奥罢1、奥罢2)のPHOX2Bの発现抑制を行うと、コントロールと比较して、神経突起长が短缩する。白い矢印は细胞体の块であるスフェアから最も远位の神経突起端。
【用语解説】
注1.iPS細胞(induced pluripotent stem cell):人工多能性幹細胞ともいわれる。体細胞へ初期化因子を強制発現させることで、いくつもの目的細胞へ分化誘導できる多能性を獲得した細胞のこと。
注2.PHOX2B(paired mesoderm homeobox protein 2B):神経系細胞で主に発現する転写因子タンパク質で、発生段階で神経堤の形成に必要とされており、神経前駆細胞の神経細胞への分化に関与している。自律神経細胞などに発現が多いが、運動ニューロンでは、胎生期マウスの頭蓋内および上位頸髄の下位運動ニューロンに蛋白発現があり、今回、成体ラットの腰髄運動ニューロンにも発現していることを確認した。これまでALSとの関連は見出されていない。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院医学系研究科神経内科
教授 青木正志(あおきまさし)
助教 鈴木直輝(すずきなおき)
罢贰尝:022-717-7189
贵础齿:022-717-7192
E-mail:aokim*med.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)
贰-尘补颈濒:苍补辞办颈*尘别诲.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
(取材に関すること)
东北大学大学院医学系研究科?医学部広报室
东北大学病院広报室
罢贰尝:022-717-8032
贵础齿:022-717-8187
贰-尘补颈濒:辫谤别蝉蝉*辫谤.尘别诲.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)