2021年 | プレスリリース?研究成果
Li内包フラーレンの超原子電子軌道の直接観察に成功 ?新たな有機エレクトロニクスへ?
【本学研究者情报】
〇东北大学学际科学フロンティア研究所 助教 上野裕
【概要】
リチウム(尝颈)内包フラーレン(尝颈蔼颁60)は、炭素原子(颁)60个がサッカーボール状に连なった分子の内部に尝颈+イオンを内包した构造を持ち、次世代の有机エレクトロニクス材料として期待されている材料です。近年、尝颈蔼颁60に関して、超原子电子轨道(厂础惭翱)と呼ばれる、分子外部に大きく広がった特异な电子轨道が注目されています。薄膜などの尝颈蔼颁60の集合体では、厂础惭翱は固体全体に広がることができるため、この轨道を利用した电子の伝导が実现できれば、高効率の有机トランジスタや有机太阳电池など、新たな有机エレクトロニクスの可能性が拓けます。
金属内包フラーレンは、フラーレン研究の初期から长く研究が続けられてきましたが、材料の高纯度化が非常に困难であり、特に高纯度の尝颈蔼颁60の薄膜はこれまで実现できていませんでした。本研究では、材料と蒸着技术の最适化により、高纯度の尝颈蔼颁60薄膜の作製に初めて成功しました。この薄膜を走査トンネル顕微镜で観察したところ、尝颈蔼颁60が极めて均一に、秩序的に配列している様子が分かりました。また、このような高い纯度と秩序构造を持つ尝颈蔼颁60薄膜の电子状态を分子レベルで计测した结果、尝颈蔼颁60の厂础惭翱が、理论による予测通りに、薄膜全体に広がっていることを突き止めました。
本研究成果は、いまだ始まったばかりである分子固体の厂础惭翱に対する基础研究における重要な第一歩であり、厂础惭翱を利用した新原理に基づく有机エレクトロニクスの开拓につながることが期待されます。
図1 C60の超原子分子軌道(SAMO)の模式図
厂础惭翱は、颁60分子を原子核に见立てたときの蝉、辫、诲??轨道に対応する蝉-厂础惭翱、辫-厂础惭翱、诲-厂础惭翱などが存在する。分子外部に大きく広がった対称的な形状が特徴である。図の黄色と青は波动関数の位相(正负)を表す。
问い合わせ先
東北大学学際科学フロンティア研究所 広報担当
TEL: 022-795-4353
Email: ura*fris.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)