2021年 | プレスリリース?研究成果
宇宙の電磁波が地上に伝わる"通り道"を可視化することに成功! ~国際協力による同時多地点観測から,電磁波の約5万キロに及ぶ旅路を解明~
【本学研究者情报】
〇东北大学大学院理学研究科 惑星プラズマ?大気研究センター
教授?センター长 笠羽康正(かさばやすまさ)
【概要】
金沢大学理工研究域 電子情報通信学系の松田昇也准教授,金沢大学学術メディア創成センターの笠原禎也教授,名古屋大学宇宙地球環境研究所の三好由純教授,東北大学大学院理学研究科の笠羽康正教授,コロラド大学(アメリカ合衆国),ミネソタ大学(アメリカ合衆国),JAXA宇宙科学研究所,京都大学,九州工業大学,ロスアラモス国立研究所(アメリカ合衆国),ニューハンプシャー大学(アメリカ合衆国),情報通信研究機構,国立極地研究所,アルバータ大学(カナダ)などの国際共同研究グループは,複数の科学衛星で同時計測された電磁波とプラズマ粒子データなどを用いて,宇宙の電磁波が発生する領域を明らかにしたとともに,目には見えない"電磁波の通り道"の存在を世界で初めて突き止め,電磁波が地上へと伝わる仕組みを解明しました。
地球周辺の宇宙空间では自然由来の电磁波が発生し,地球を取り囲む放射线帯(※1)の形成?消失や,オーロラ発光などの物理现象を引き起こしています。これらの电磁波は,地球の磁力线に沿って南北両半球を伝わり,伝搬経路上のさまざまな场所で宇宙の诸现象を引き起こすと考えられています。従来の科学卫星一机による単地点観测では,现象を点で捉えることしかできないため,电磁波が伝わっていく様子や,空间的にどのように広がっているかといった叁次元的描像が未解明のままでした。
本国際共同研究グループは,日本の科学衛星「あらせ」,アメリカの科学衛星「Van Allen Probes」,日本が世界各国に展開する「PWING誘導磁力計ネットワーク」,カナダが北米を中心に展開する「CARISMA誘導磁力計ネットワーク」の4つの観測拠点を連携させ,宇宙空間の特定の場所で電磁波が生まれ,そのうち限られた一部のみが宇宙の遠く離れた場所や,地上へと伝搬する様子を一元的に捉えることに成功しました。電磁波が伝わる距離はおおよそ5万キロにも及び,その長い旅路の中で,冷たいプラズマにエネルギーを与え,宇宙のプラズマ環境変動を引き起こす様子も合わせて解明されました。
本研究成果は,広大な宇宙を飞び交う电磁波を,国际协力による多地点観测网によって叁次元的に捉えることに成功したものであり,电磁波を引き金とする宇宙环境変动の仕组みを理解することに役立ちます。また,各国が开発した高性能な科学卫星や地上観测装置が连携することで,宇宙环境を立体的にモニタリングできることを示し,将来の宇宙天気予报(※2)の精度向上に向けた大きな一歩となることが期待されます。
本研究成果は,2021年12月8日9時(米国東部標準時)に米国地球物理学連合速報誌『Geophysical Research Letters』のオンライン版に掲載されました。
"電磁波の通り道"を同時多地点観測する様子 ? ERGサイエンスチーム
【用语解説】
※1 放射线帯
地球を取り囲むドーナツ状の领域で,极めて高いエネルギーのプラズマが充満している。人工卫星の障害などを引き起こすため,宇宙の中でも特に注意が必要な领域として知られる。
※2 宇宙天気予报
太阳活动に伴って発生する,地球周辺の宇宙环境の乱れを予测する技术のこと。
问い合わせ先
东北大学大学院理学研究科?理学部
広报?アウトリーチ支援室
罢贰尝:022-795-6708
贰-尘补颈濒:蝉肠颈-辫谤*尘补颈濒.蝉肠颈.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫
(*を蔼に置き换えてください)