51探花

本文へ ナビゲーションへ
ここから本文です

温度差のある二つの物体の近接で生じる横滑り力の発生原理を理論的に解明 ─熱を容易に運動に変える新たな工学技術への発展に期待─

【発表のポイント】

  • ノコギリ歯状の表面微细构造を持つ高温基板に低温物体に近づけるだけで両者をスライドさせるクヌッセン力*1を分子シミュレーションで再现
  • 热流体力学では説明できなかったクヌッセン力の発生メカニズムを、気体分子运动论により世界で初めて理论的に解明
  • エンジンのような复雑な机构なしに、物体を近づけるだけで热から仕事を取り出せる新たな工学技术への応用に期待

【概要】

ノコギリ歯状の表面构造を持つ高温基板に低温物体を1ミクロン以下の距离まで近づけると、物体と基板をスライドさせるクヌッセン力が働くことが従来研究で指摘されていた。この力は热流体力学で説明できず、発生メカニズムも性质も未解明であった。

中部大学工学部の米村 茂教授と東北大学流体科学研究所の博士後期課程大学院生のOtic Clint John Cortes氏は、分子シミュレーションによってこの力を再現することに成功し、両物体間の距離が、気体分子の平均自由行程*2の百分の一から十倍までの间の大きさである场合にのみ、この力が顕着に现れることを明らかにした。さらに分子の入?反射によって物体表面に伝えられる运动量に着目して、この力の発生メカニズムを理论的に解明した。

この力を利用すれば、エンジンなどの内燃機関のような複雑な機構なしに、表面の微細加工によって、熱から仕事を取り出すことが可能になり、非常に画期的である。この研究成果は、米国物理学協会が発行する流体分野で最も権威のある学術雑誌Physics of Fluidsに7月19日に掲載された。また同協会が高評価した論文を一般向けに紹介するサイトでも取り上げられた。

図1:表面微细构造を持つ高温基板と低温物体に働く接线方向クヌッセン力

【用语解説】

*1 クヌッセン力
物体まわりの気体に、気体分子の平均自由行程*2程度の空间スケールで温度分布がある场合には、気体は局所的な热平衡状态にはなく、物体表面に入射し散乱する気体分子によって物体表面にもたらされる运动量にアンバランスが生じる。このアンバランスによって物体に力が働く。温度変化の空间スケールを代表长さ尝と考えると、この流れ场において平均自由行程λと代表长さ尝の比で定义されるクヌッセン数*3碍苍が1程度の大きさになるため、この力をクヌッセン力と呼ぶ。

*2 平均自由行程  
空気中の気体分子は他の分子と衝突しながら絶えず动き回っている。他の分子と衝突せずに真っ直ぐ进める距离を自由行程といい、その平均値を平均自由行程という。

详细(プレスリリース本文)PDF

问い合わせ先

(报道に関すること)
东北大学流体科学研究所 
広报戦略室
电话 022-217-5873
贰-尘补颈濒 ifs-koho*grp.tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)