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体づくりの左右非対称性を決める「力」の発見 -「左側を決めるシグナル」を活性化する細胞の「アンテナ」-

【本学研究者情报】

〇大学院工学研究科ファインメカニクス専攻 助教 大森俊宏

【概要】

理化学研究所(理研)生命机能科学研究センター个体パターニング研究チームの滨田博司チームリーダー、加藤孝信基础科学特别研究员、细胞极性统御研究チームの冈田康志チームリーダー、细胞场构造研究チームの岩根敦子チームリーダー、东北大学大学院工学研究科ファインメカニクス専攻の大森俊宏助教、同大学院医工学研究科医工学専攻の石川拓司教授、学习院大学理学部物理学科の西坂崇之教授らの共同研究グループは、哺乳类の発生过程の初期に体の左右の违いを决定するシグナルが、「机械的な力」によって制御されていることを明らかにしました。

これまで20年にわたり、体の左右対称性が破られる仕组みについて论争が続いていましたが、本研究成果は生物物理学的视点からそのメカニズムを解明した、教科书を书き换える画期的なものです。

ヒトやマウスの内臓は、心臓が体の左侧にあるなど非対称に配置されています。この左右の非対称性は、胎児(胚)が成长する初期の段阶で、胚の腹侧にある「ノード[1]」と呼ばれるくぼみにおいて「左侧を决めるシグナル[2]」が活性化されることにより决定されますが、そのメカニズムは长らく未解明でした。

今回、共同研究グループはマウス胚において、光ピンセット[3]や超解像顕微镜[4]など独自の先进的な光学顕微镜を用い、物理的解析を行うことで、この问题の解明に挑みました。その结果、①ノードで生じる左向きの体液の流れ(ノード流[5])により、ノードの左侧の不动繊毛[6]は腹侧に曲げられ、右侧の不动繊毛は背侧に曲げられる、②不动繊毛は腹侧への曲げのみに反応する「曲げられる向きを感知できるアンテナ」であることから、ノードの左侧のみで左侧を决めるシグナルが活性化する、つまり不动繊毛がノード流の力を感知して活性化されることを明らかにしました。

本研究は、科学雑誌『厂肠颈别苍肠别』オンライン版(1月6日付)に掲载されました。

体の左右を决定するノードという构造で、机械的な力によって対称性が破られる

【用语解説】

[1] ノード
哺乳类において、左右非対称性を决定する机能を持つことが知られている胚の部位。「左侧を决めるシグナル」を活性化することにより、左右非対称性を决定する。マウスの场合は受精后7.5日目に、胚の腹侧(へその辺り)に一过的に生じる。お椀のようなくぼみの形をしており、繊毛を持つ细胞が存在する。

[2] 左側を決めるシグナル
初期胚には、1996年に大阪大学の滨田研究室などから报告されたLefty遗伝子をはじめ左侧だけに発现する遗伝子が存在し、そうした遗伝子により左右非対称性が决定される。これまでの研究から、左侧のノード不动繊毛や细胞で右侧と比べてより活発なカルシウムイオンシグナルが见られることや、Dand5遗伝子の尘搁狈础の分解が左侧だけで起こること、Nodal遗伝子の活性が左侧だけで高くなることなど、左侧を决定するメカニズムが明らかにされてきた。一方で、なぜ左侧だけで「左侧を决めるシグナル」が活性化するのかは分かっていなかった。

[3] 光ピンセット
2018年にノーベル物理学赏の対象となった、光を使って溶液内の微粒子を「つかむ」技术。溶液中で强いレーザー光(赤外线レーザーを使用することが多い)を极限まで集光させて、溶液に対して屈折率の异なる微粒子を近づけると、运动量の変化から粒子を捕捉できる。

[4] 超解像顕微鏡、STED顕微鏡
超解像顕微鏡は2014年にノーベル化学賞の対象となった技術。通常の光学顕微鏡では、光の回折の影響により、200ナノメートル(nm、1nmは10億分の1メートル)以下の解像度を実現することはできない。STED顕微鏡(誘導放出抑制顕微鏡)は誘導放出という現象を巧みに使用することにより、従来に比べて10倍以上高い数十nmの解像度を実現した。STEDはStimulated emission depletion microscopyの略。

[5] ノード流、動繊毛、分子モーター
ノードのお椀の中には体液の左向きの流れが存在しており、ノード流と呼ばれる。ノード流は、分子モーターと呼ばれる动くタンパク质によって駆动された动繊毛が回転して、水をかき出すことにより生まれる。ノード流の向きは左右非対称性の决定に重要で、ノード流の下流侧(左侧)で左侧を决めるシグナルが活性化される。

[6] 不動繊毛
细胞から生えた、长さわずか5?尘程度の动かない繊毛。多くは一つの细胞から1本だけ生えている。従来その机能はあまり分かっていなかったが、近年になって细胞外の化学物质を受容したり、流れを受容するアンテナのような働きをすることが明らかになってきている。不动繊毛は肾臓や肝臓などさまざまな臓器の细胞にも见られるが、その详细な机能については现在も研究途上である。本研究によって初めてノードの不动繊毛の机能が明らかにされた

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问い合わせ先

<研究内容に関すること>
东北大学大学院工学研究科 ファインメカニクス専攻
助教 大森 俊宏 (オオモリ トシヒロ)
电话 022-795-5030
贵补虫 022-795-6959
贰尘补颈濒 辞尘辞谤颈*迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)

<报道に関すること>
東北大学大学院工学研究科 情報広報室
担当 沼泽 みどり
电话 022-795-5898
贰尘补颈濒 别苍驳-辫谤*驳谤辫.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)

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