2023年 | プレスリリース?研究成果
環状構造にRNAが貫通する機能性核酸を開発 -分子機械創製やRNAの機能化法への展開に期待-
【本学研究者情报】
〇多元物质科学研究所 准教授 鬼塚和光
【発表のポイント】
- RNA(注1)の末端付近の配列に対して选択的な贯通が起こり、拟ロタキサンとよばれる贯通构造体(注2)を形成する机能性核酸(注3)の効率的な合成に成功しました。
- 配列设计により、贯通の方向をコントロールすることが可能なことを明らかにしました。本机能は、分子机械(注4)开発にとって非常に有用で、新しい技术になることが期待されます。
- 机能性核酸に蛍光色素を修饰することで、搁狈础の非共有结合的ラベル化に成功しました。修饰分子を変えることで様々な机能化が期待できます。
- リガーゼ(注5)を使うことで、カテナンとよばれる锁のような构造の构筑に成功しました。环状搁狈础机能化研究への応用が期待されます。
【概要】
ある分子が环状の分子を贯通したロタキサンやカテナンのような贯通构造体は、直接つながっていないが离れもしないというユニークな特徴を持っています。このような构造体は、超分子化学分野では分子机械の构成要素として重要なため多くの研究がなされていますが、生体分子への応用は限られています。
东北大学多元物质科学研究所の鬼塚和光 准教授、大学院生の桑原和貴 氏(理学研究科化学専攻)、永次 史 教授らは、生体高分子の一つであるRNAが配列選択的に環状構造を貫通する機能性核酸を開発し、その貫通方向のコントロールやRNAの非共有結合的ラベル化に成功しました。さらに、リガーゼを使ってRNAを環化することでカテナン構造の構築にも成功しました。本分子は新しい分子機械開発技術や簡便にラベル化?機能化した環状RNAを作るための新しい生化学ツールとしての応用が期待できます。
本研究成果は2023年3月17日、米国化学会の学術雑誌Bioconjugate Chemistryにオンライン版に掲載され、雑誌のSupplementary Journal Cover Artにも選出されました。
図1. 機能性核酸と標的RNAによる擬ロタキサン形成
【用语解説】
注1.搁狈础:
リボ核酸の略。タンパク质をコードするメッセンジャー搁狈础(尘搁狈础)の他、コードしないものはノンコーディング搁狈础とよばれ、様々な机能を持つ搁狈础が知られている。
注2.贯通构造体:
环状分子の轮にもう一つの分子が贯通している构造体のこと。ロタキサン(図3)やカテナンが代表例。ロタキサンは、环状分子の轮に轴分子が贯通し、さらに両端にストッパー分子がつくことで环状分子が抜けなくなった分子构造体のことをいう。ストッパー分子がないものは拟ロタキサンとよばれている。
図3. 貫通構造体の一つであるロタキサンのイメージ図
注3.机能性核酸:
ここでは化学的に合成することで、人工的に机能を付与した核酸のことを机能性核酸とよぶ。
注4.分子机械:
机械のような働きをする分子。分子シャトルや分子モーター、分子ポンプなど様々な分子机械が有机化学的に开発されている。
注5.リガーゼ:
2つの分子を结合させる反応を触媒する酵素の総称。ここでは、搁狈础の末端同士を连结するためのリガーゼを用いている。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学多元物质科学研究所
准教授 鬼塚 和光
TEL: 022-217-5634
E-mail: onizuka*tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)
(报道に関すること)
东北大学多元物质科学研究所
広报情报室
TEL: 022-217-5198
E-mail: press.tagen*grp.tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)

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