2023年 | プレスリリース?研究成果
塩害から種子形成を保護するナトリウム輸送体 - 植物の耐塩性メカニズムの解明 -
【本学研究者情报】
〇大学院工学研究科バイオ工学専攻
教授 魚住 信之
【発表のポイント】
- ナトリウム输送体(础迟贬碍罢1(注1))が雄しべのナトリウムを除去する机能が明らかになりました。
- このナトリウム输送体を増强させることで、塩环境における种子形成と植物収量が通常の植物よりも増大しました。
- 炭素循环型燃料(バイオマス)?食粮生产に贡献する耐塩性植物の探索に指标を与える知见になりました。
【概要】
世界の农地の5分の1が塩害にさらされており、塩害面积は毎年増加すると推定されています。ナトリウムは人にとっては必须元素ですが、植物においては栄养元素ではなく、むしろ有害です。なかでも花や种子(生殖器官)を形成する段阶でナトリウムの害を受けやすいことが知られています。
東北大学大学院工学研究科バイオ工学専攻の内山剛志大学院生、石丸泰寛准教授、魚住信之教授らの研究グループは、ナトリウム输送体(础迟贬碍罢1)が、花の雄しべにナトリウムが溜まるのを防いでいることを明らかにしました。さらに、AtHKT1を篩管(注2)に追加発现させると、塩环境下において通常植物と比べて种子の形成量や植物収量が上昇しました。この耐塩性の分子机构の知见は、塩害土壌や海水利用など塩环境における植物栽培の可能性を広げる际に活用されることが期待されます。
本研究は、东北大学电子光理学研究センター、大学院工学研究科量子エネルギー工学専攻、日本女子大学、环境科学技术研究所、理化学研究所环境资源科学研究センター、信州大学、冈山大学との共同研究により行われました。
本研究成果は2023年6月3日Science Advancesにオンライン掲載されました。
図1. 雄しべで機能するナトリウム输送体(础迟贬碍罢1)
ナトリウム输送体(础迟贬碍罢1)は雄しべに発現 (青色の箇所)(左図)、
ナトリウム输送体(础迟贬碍罢1)が機能しない植物は塩環境下で雄しべにナトリウム(青色)が蓄積(右図)。
【用语解説】
注1 础迟贬碍罢1
モデル植物Arabidopsis thaliana(シロイヌナズナ)のNaを輸送する膜タンパク質。2000年に初めてAtHKT1の存在が報告された。AtHKT1;1とも表記される。
注2 筛管
根から地上部へ、地上部から根への両方向に养分などを输送する管。
问い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学 大学院工学研究科
教授 魚住 信之
TEL: 022-795-7280
E-mail: uozumi*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
東北大学 大学院工学研究科
情報広報室 担当 沼澤 みどり
TEL: 022-795-5898
E-mail: eng-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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