2023年 | プレスリリース?研究成果
細胞分裂を制御する酵素Aurora Aが遺伝性乳がん関連分子を制御する新機構を発見 -Aurora Aがユビキチン化能を持ち、中心体の成熟を促進-
【本学研究者情报】
〇加齢医学研究所肿疡生物学分野 教授 千叶奈津子
【発表のポイント】
- がんで高発现などの异常が见られる分裂期キナーゼ(注1)Aurora A(注2)が、遗伝性乳がんの原因遗伝子叠搁颁础1(注3)の结合分子翱尝础1をユビキチン化(注4)して、中心体(注5)局在を减少させることを明らかにしました。
- Aurora AによるOLA1のユビキチン化が、G2期の中心体の成熟を促進し、その異常が中心体数の増加を起こすことで、発がんや悪性化の原因になると考えられます。
- Aurora Aの異常による新たな発がんの仕組みを明らかにしたことで、遺伝性乳がんを含めた、多くのがんの研究に貢献すると期待されます。
【概要】
細胞分裂時の染色体分配に重要な働きをする中心体の異常は、発がん過程やがんの悪性化を促進します。东北大学加齢医学研究所 腫瘍生物学分野 千葉 奈津子教授らは、変異によって遺伝性乳がん?卵巣がん症候群を引き起こす遺伝子BRCA1が、OLA1と結合して中心体の複製を制御し、その機能破綻が発がんに関与することを明らかにしてきました。
今回、東北大学 加齢医学研究所 腫瘍生物学分野 方 震宙助手、同大学院生命科学研究科大学院生の 李 星明氏、加齢医学研究所 腫瘍生物学分野 吉野 優樹助教、同大学大学院医学系研究科 森 隆弘教授(現所属:沖縄県立中部病院 腫瘍内科)らとの研究グループで、分裂期キナーゼAurora Aが、OLA1をユビキチン化して、細胞周期のG2期の中心体局在を减少させることを明らかにしました。またこのユビキチン化が、分裂期キナーゼNEK2によるOLA1のリン酸化によって促進されること、さらにG2期以降の中心体成熟を促進することを明らかにしました。 Aurora Aの異常は多くのがんで見られ、これまでキナーゼ活性が注目されていましたが、新たにユビキチン化能も重要であることを明らかになり、Aurora Aの異常による新たな発がん機構が明らかになりました。
本研究成果は2023年7月21日、Cell Reports誌に掲載されました。
図3. 中心体成熟のモデル
【用语解説】
注1.细胞分裂期に働く、タンパク质をリン酸化する酵素。
注2.Aurora A:分裂期キナーゼの1つで、中心体、紡錘体極に局在し、細胞分裂に進行に重要な役割を果たす。PLK1をリン酸化して活性化する。
注3.叠搁颁础1:叠搁颁础2とともに、遗伝子変异により遗伝性乳がん?卵巣がん症候群をひきおこすがん抑制遗伝子。
注4.ユビキチン化:タンパク质の修饰机构の1つで、ユビキチンリガーゼにより、ユビキチンタンパク质が标的タンパク质に付加される。タンパク质分解、顿狈础修復などのシグナルになる。
注5.中心体:核の近くの細胞質に存在する細胞内小器官であり、中心小体と、その周囲の中心小体周辺物質(pericentriolar material; PCM)からなる。中心小体は母中心小体と、その側壁に結合する娘中心小体からなり、L字型の構造をとる。中心小体周辺物質には?-tubulin環が存在し、細胞骨格の一つである微小管の形成起点として働く。細胞分裂期には、中心体から微小管が伸長し、紡錘体極として紡錘体を形成し、染色体の均等な分配に機能する。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学加齢医学研究所 腫瘍生物学分野
教授 千叶 奈津子
TEL: 022-717-8477
E-mail: natsuko.chiba.c7*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学加齢医学研究所
広报情报室
TEL: 022-717-8443
E-mail: ida-pr-office*grp.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)

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