2023年 | プレスリリース?研究成果
平面構造のケイ素系ディラック物質の理論設計に成功 ―資源豊富な元素で超小型?超高速電子デバイスの実現に期待―
【本学研究者情报】
〇大学院理学研究科物理学専攻
特任研究員 高橋 まさえ
【発表のポイント】
- 资源豊富なケイ素で平面构造のディラック物质(注1)を理论设计しました。
- 凹凸构造のために大気中で酸化分解してしまう二次元ケイ素材料を、ベリリウム(叠别)を结合させることで平面构造にし、大気中で取り扱える材料にしました。
- 异方性を持つ支持体无しで膜の形状を保つことができる自立型の単原子层ディラック物质で、単原子厚まで究极的に小型化した异方性超高速电子デバイスとしてスマホやパソコンなどの部品へ利用が期待されます。
【概要】
グラフェン(注2)に代表されるディラック物质は、その特异な电子构造から光速の数百分の一という高速で运动する质量のない(有効质量ゼロの)电子を持ち、光通信やワイヤレス通信のフロントエンド等で、集积回路の基板に実装する超高速电子デバイスなどの利用が期待されます。自立型単原子层二次元材料を用いることによって、バルク半导体では実现できない、特性を维持したままで究极的に小型の电子デバイスを実现できます。地殻中に酸素の次に豊富な资源であるケイ素で自立型単原子层ディラック物质ができれば、その利用価値は计り知れません。しかしグラフェンを构成する炭素をケイ素に置き换えた「シリセン」はグラフェンのような平面构造を持たず、しわしわの凹凸构造のために大気中で酸化分解し、実用化に适しません。大気中で酸化分解しない平面构造のケイ素系二次元シートの出现が切望されていました。
东北大学大学院理学研究科物理学専攻の高桥まさえ特任研究员は、スーパーコンピュータを使った第一原理计算(注3)により、シリセンにアルカリ土类金属のベリリウムを结合させることで平面化したケイ素系ディラック物质(叠别厂颈2)の设计に成功しました。多くの理论および実験科学者が平面构造のケイ素系ディラック物质の创製を试み、不可能と结论しつつあった中で、保护膜不要の自立型単原子层平面ケイ素系ディラック物质を実现する本研究は、ケイ素系ディラック物质の実用化に拍车をかけるものと期待されます。
本研究の成果は、2023年8月14日にオンライン科学雑誌Scientific Reportsに掲载されました。
図1. ディラック物質の電子バンド構造
【用语解説】
注1 ディラック物质
物质が特别な结晶构造などを有する时、电子の见かけ上の质量(有効质量)がゼロの状态になる。この电子をディラック电子と呼び、ディラック电子が存在する物质をディラック物质と総称する。
注2 グラフェン
単原子厚の炭素原子からなるシート状物质で、蜂の巣のような六角形格子构造を持つ。
注3 第一原理计算
物质の电子状态を计算する方法。実験パラメータを使わない计算で、电子状态、最适化构造、物性などを、実験とは独立に予测できる。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院理学研究科物理学専攻
特任研究員 高橋 まさえ(たかはし まさえ)
TEL:022-795-6786
Email: masae.takahashi.d1*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学大学院理学研究科
広报?アウトリーチ支援室
TEL: 022-795-6708
Email: sci-pr*mail.sci.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)