2023年 | プレスリリース?研究成果
抗がん剤开発の発端として期待されるアルカロイドの化学合成に世界で初めて成功
【本学研究者情报】
〇大学院薬学研究科 医薬製造化学分野
教授 徳山英利
【発表のポイント】
- 强力な抗がん剤のリード化合物(注1)として期待されながら、これまで有効な合成法が存在しなかった海洋アルカロイド(注2)、ディスコハブディン叠の化学合成を世界ではじめて达成しました。
- ディスコハブディンBを共通中間体として、より複雑で合成が困難な類縁化合物であるディスコハブディンH, ディスコハブディンK、およびアリューシャナミンを網羅的に合成する経路を確立しました。
【概要】
Latrunculia属の海绵から単离される海洋アルカロイドであるディスコハブディン类は、抗肿疡活性や抗マラリア活性をはじめとする强力かつ多様な生物活性を示し、抗がん剤の候补化合物として期待されている化合物群です。これまでに単离された50种以上の类縁体の大部分(34种)を占める硫黄と窒素原子の架桥构造を有する类縁体は、合成难易度が极めて高く、その中の1化合物しか合成がされていませんでした。このように合成経路の确立が强く望まれているディスコハブディン类は、天然物合成の分野では最も化学合成が难しいアルカロイドとして広く知られています。
東北大学大学院薬学研究科の徳山英利教授の研究グループは、合成終盤に硫黄および窒素原子の架橋構造を構築する独自の合成戦略により、ディスコハブディンBの世界初の不斉全合成を達成しました。さらに、ディスコハブディンBの合成経路を経て、ディスコハブディンH、 ディスコハブディンK、およびアリューシャナミンの3種の類縁体を網羅的に合成することに成功しました。今回開発した合成戦略は、未だ化学合成が達成されていないチオディスコハブディン類の化学合成に応用可能であり、創薬研究や生合成経路の解明に大きく寄与することが期待されます。
本研究成果は、米国化学会誌Journal of the American Chemical Societyに令和5年8月9日に掲載されました。
図1. ディスコハブディンB,H,Kおよびアリューシャナミン
【用语解説】
注1 リード化合物
医薬品开発の出発点となる新薬候补化合物のこと。天然有机化合物は、构造および生物活性の多様性が高く、有用なリード化合物となる。
注2 アルカロイド
窒素原子を含む天然有机化合物の総称。アルカロイドという名称は、大部分の化合物が塩基性を示すことから、アルカリ(塩基性)に由来する。その多くが多様な生物活性を示し、医薬品に用いられる医薬资源として知られる。またアルカロイドは、医薬品だけでなく、コーヒーに含まれるカフェインやタバコの叶に含まれるニコチンなど、嗜好品にも含まれている。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院薬学研究科?薬学部
教授 徳山英利
TEL: 022-795-6878
E-mail: hidetoshi.tokuyama.d4*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学大学院薬学研究科?薬学部
総务係
TEL: 022-795-6801
E-mail: ph-som*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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