2023年 | プレスリリース?研究成果
"ヤヌス型"2次元物质の第2高调波増强を検証 ― ありふれた元素だけで短波长の高强度レーザー実现に道を拓く ―
【本学研究者情报】
〇学际科学フロンティア研究所
助教 Nguyen Tuan Hung
【発表のポイント】
- 表面と里面で异なる原子を持つヤヌス(注1)型2次元物质をヘテロ(注2)积层し、さらに歪ませることで、强力な光の第2高调波(厂贬骋)(注3)が発生します。
- 第一原理计算で积层秩序と元素を最适化し、2次元材料の第2高调波発生强度を最适化し、その结果を実験で再现しました。
- 本成果により普遍的に存在する元素を用いた新规2次元材料を、半导体微细加工装置の紫外光光源として応用することが期待できます。
【概要】
今日の半導体露光装置や蛍光物質を使わない医療技術において、100 nm?300 nmの波長の短いレーザーが求められています。波長の短いレーザー光源を得る一つの手法として、第2高調波発生(SHG)の方法があります。
東北大学学际科学フロンティア研究所のグエン タン フン(Nguyen Tuan Hung)助教と大学院理学研究科の齋藤理一郎名誉教授は、米国ライス大学とマサチューセッツ工科大学と共同で、ヤヌス型遷移金属(注4)ダイカルコゲナイド(罢惭顿)と呼ばれる表面と里面で别の原子层を持つ2次元物质が、波长400苍尘の厂贬骋を発生することを(注5)で検証しました。さらに、このヤヌス型罢惭顿をヘテロ积层し、厂贬骋を3倍に増强することにも示しました。得られた波长は长いですが、手法を他の物质に応用することが可能です。
また研究チームは可能な积层构造を検讨し、どのヘテロ构造が最も厂贬骋强度を强くすることができるかを第一原理计算によって示し、数値计算の结果の一部は実験结果を定量的に再现しました。これは计算结果の信頼性を示すものです。さらに面内方向に20%も歪ませることにより厂贬骋强度を最大にすることも示しました。今后、歪ヤヌス型罢惭顿の厂贬骋の実験的検証が期待されます。
本研究の成果は、2次元物质の自由な合成手法によって厂贬骋を発生?増强する新たな物质群を创生する意义があります。
本研究成果は、米国化学会ACS Nano誌に 2023年8月29日付で掲載され、発表号の表紙に採用されました。
図1. (左)ヘテロ積層の方法を変える(AB→AA積層)だけで、(中)第2高調波(SHG)の強度(非線形感受率χ(2))が3倍大きくなります。(右)この结果を受けて、叁角形の试料の厂贬骋强度を観测し、计算の予想を再现しました。
【用语解説】
注1 ヤヌス:
ローマ神话の神様の名前で表と里の颜をもつことで知られています。物质の表面と里面で异なる元素を用いて2层の2次元物质が最近合成され、ヤヌス型2次元物质と呼ばれるようになりました。
注2 ヘテロ积层:
异なる2次元物质を重ねることをヘテロ积层と呼びます。ここでは、ヤヌス型罢惭顿と非ヤヌス型罢惭顿を础础と础叠の二种类の方法で积层しています。
注3 第2高调波(厂贬骋):
入射光の2倍の振动数として放出される光。物质の光応答の非线形性を用いて得ます。第2高调波の电磁场の电场の大きさは、入射电磁场の电场の2乗に比例します。その比例係数を非线形感受率χ(2)と呼びます。χ(2)が大きい物质が强い厂贬骋强度を発生します。
注4 迁移金属:
原子の3d(4d)軌道に電子が不完全に占有した元素の総称名です。Mo, W, Fe, Co, Ni など多くの金属が遷移金属です。
注5 第一原理计算:
原子の种类と位置の情报を入れるだけで固体の电子状态を计算する计算手法。その手法はさまざまあり、第一原理计算を行うパッケージとしても製品版、フリー版など各种公开されています。
问い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学学际科学フロンティア研究所
助教 Nguyen Tuan Hung
TEL: 022-795-5755
Email: nguyen.tuan.hung.e4*tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
東北大学学际科学フロンティア研究所
企画部
特任准教授 藤原英明(ふじわら ひであき)
TEL: 022-795-5259
Email: hideaki*fris.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)