2023年 | プレスリリース?研究成果
食品成分スルフォラファンによる糖尿病増悪因子の制御 ―糖尿病を予防する新たな戦略開発に期待―
【本学研究者情报】
〇薬学研究科 代谢制御薬学分野
教授 斎藤芳郎
【発表のポイント】
- ブロッコリースプラウトなどに含有されるスルフォラファンが、糖尿病を悪化させるセレノプロテイン笔の血中浓度を低下させることを、マウスを用いた実験により発见しました。
- スルフォラファンにより、セレノプロテイン笔のリソソーム分解が促进されることでセレノプロテインの浓度が低下することを明らかにしました。
【概要】
必须微量元素であるセレン(注1)の輸送タンパク質である セレノプロテインP(注2) は、通常时は体にとって必要なタンパク质ですが、糖尿病患者では体内で増加し、病态を悪化させることが分かっています。そのため、患者の健康を保つためには、セレノプロテイン笔を减らしすぎず増やしすぎずバランスを取ることが重要です。
东北大学大学院薬学研究科の叶 心瑩氏、外山喬士講師、斎藤芳郎教授らの研究グループは、ブロッコリースプラウトに豊富に含まれる食品成分であるスルフォラファン (SFN) (注3) が、 セレノプロテインPの生成を抑制することを、培養肝細胞およびマウス投与モデルで明らかにしました。
今后、厂别笔の抑制剤开発等に寄与することで、糖尿病をはじめとした生活习惯病を予防?治疗する新たな戦略の开発が期待されます。
この研究成果は、2023年10月19日に生物学分野の専門誌Communications Biologyにオンライン掲載されました。
図1. 研究概略: SFNはNrf2非依存的にSeP (糖尿病増悪因子) のリソソーム分解を促進することで、肝臓からのセレン輸送を阻害することが明らかとなった。
図2. 培養肝細胞でのSeP発現にSFNが与える影響:HepG2をSFNで24時間刺激し、リソソームマーカーであるLAMP2とSePの発現を免疫染色により確認した (上)。また、ウエスタンブロットにより細胞内SeP発現量を定量化したところ、SFNによる有意な減少が観察された (下)。
【用语解説】
注1. セレン:
必须微量元素の一つであり、生体内ではタンパク质に含まれる。セレンを含むタンパク质の中には、活性酸素を还元?无毒化し、活性酸素から生体を守る抗酸化作用を示すものが知られる。一方で、セレンは反応性の高い元素で、毒性も高いことも知られている。
注2. セレノプロテインP(厂别笔):
必须微量元素セレンを含むタンパク质で、主に肝臓で合成され、血液中に分泌される。分泌された厂别笔は、各臓器にセレンを运ぶ役割を果たす。これまで、糖尿病患者において厂别笔が増加し、増加した厂别笔(过剰厂别笔)がインスリンの効果を弱めること(インスリン抵抗性)や、インスリンの分泌を抑制し、糖尿病态を悪化することが知られている。
注3. スルフォラファン厂贵狈:
アブラナ科植物、特にブロッコリースプラウトに多く含まれる成分で、活性酸素を除去する抗酸化作用や糖尿病予防効果が知られる。サプリメントも开発されている。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院薬学研究科
教授 斎藤芳郎
TEL: 022-795-6871
Email: yoshiro.saito.a8*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学大学院薬学研究科
総务係
TEL: 022-795-6801
贰尘补颈濒:辫丑-蝉辞尘*驳谤辫.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)