2025年 | プレスリリース?研究成果
大量の情報を伝送する光ファイバー製造に必要な最適圧力を実験で確認 ─ 情報化社会でさらに高速?大容量を伝送できるファイバー開発に朗報 ─
【本学研究者情报】
〇大学院工学研究科 教授 小野円佳
【発表のポイント】
- 光の透过性を高めるため、シリカガラス(注1)の透明度向上に必要な圧力が予测値の约5分の1で済むことを、初めて実験で実証しました。
- 圧缩によるシリカガラスの透明度向上の键が、中距离の秩序构造の消失であることを明らかにしました。
- 工业的な大量生产化や光学材料?先端技术分野での応用が期待されます。
【概要】
人工知能(础滨)の急速な普及とデジタル革命の进展により、情报爆発の时代を迎えています。この情报伝达の要となるのが光通信ファイバーであり、その主材料であるシリカガラスの透明度を高めることで、より多くの情报を効率的に伝送することが可能となります。これまで、溶融状态のシリカガラスを0.2万気圧で圧缩し、急冷により固めると透明性が向上することは知られていました。しかし、それ以上の圧力をかけた场合にガラスがどのような构造になるのか、また透明性がどのように変化するのかを実験的に明らかにした例はこれまでありませんでした。计算による予测では、圧力を4万気圧まで上げることで、ガラスの构造が変化し、透明度が最も高くなるものの、それ以上の圧力では透明度が逆に低下すると予测されていました。
东北大学大学院工学研究科応用物理学専攻の小野円佳教授らの研究グループは、実験的に约1万気圧までの圧力范囲でガラスを作成し、ガラスの构造や透明度を调べました。すると、计算で予测されていた构造の変化が0.8万気圧程度で生じ、透明度も最高になることが観测されました。本研究成果により、シリカガラスの透明度向上に必要な圧力が计算による予测値の约5分の1で済むことが実証されました。これは、光学材料や先端技术分野での新たな応用を切り拓くものです。
本成果は、2月21日付で科学誌NPG Asia Materialsに掲載されました。
図1. (a) ラマン散乱スペクトル(挿入図)のD2と呼ばれるピークの强度を印加圧力(横轴)に対してプロットしたもの。顿1、顿2はシリカガラスネットワーク构造中の不安定な小さいリング构造である4员环、3员环の数密度をそれぞれ表し、これらのリング构造はガラス构造が不安定になると増加することが知られている。黒点が室温での测定结果。□は未処理のガラス、〇は超高圧贬滨笔で作製したガラス、▲は固体のマルチアンビルセル(注7)を使って圧力を印加して作製したガラスのデータ。色付き点はそれぞれの測定温度に対応する。圧力が1 GPa(≈1万気圧)付近で3員環の数が極小値となり、数密度の温度変化も最も小さく、熱的な安定性も極大になっていることが示唆される。(b)レイリー散乱係数の印加圧力(横軸)依存性を示したもの。白色は以前0.2万気圧まで求めたデータで、今回新たに超高圧HIP装置を用いて作製したガラスのデータは200から1000 MPaの範囲に示された黒色の四角である。1万気圧以下に極小値があることが分かる。
【用语解説】
注1. シリカガラス:普通のガラスには、さまざまな成分が混じっているのに対し、ほぼ二酸化ケイ素(シリカ:SiO2)だけでできているガラス。結晶構造を持たず、SiO4の正四面体を単位として不規則に結合している。高透光性、耐熱性、耐薬品性が高いなどの特徴がある。さらに、複屈折がなく、結晶石英よりも低い屈折率を有する。不純物が極めて少ない高純度のシリカガラスは、半導体製造装置や光ファイバー、光学実験などに利用される。
注7. マルチアンビルセル:複数のアンビル(くさび状の部材)を組み合わせて試料に超高圧を加えることのできる実験装置。
【论文情报】
タイトル:Direct Observation of the Topological Pruning in Silica Glass Network; the Key for Realizing Extreme Transparency
著者: Madoka Ono*, Yasuhito Tanabe, Masaya Fujioka, Hiroki Yamada, Koji Ohara, Shinji Kohara, Masanori Fujinami and Junji Nishii
*责任着者:东北大学大学院工学研究科応用物理学専攻 教授 小野円佳
掲載誌:NPG Asia Materials
顿翱滨:
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院工学研究科 教授 小野円佳
TEL: 022-795-7952
Email: madoka.ono.d7*tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)
(报道に関すること)
東北大学大学院工学研究科 情報広報室 担当 沼澤みどり
TEL: 022-795-5898
Email: eng-pr*grp.tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)

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