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\「隠れた色素」の働きを解読/ クリプトクロム光受容タンパク質による光応答シグナル伝達の中間体構造を解明

【本学研究者情报】

〇多元物质科学研究所 教授 南后恵理子

【発表のポイント】

  • 青色光受容タンパク质であるクリプトクロムが光を検知した后の中间体构造を経时的に解析することで、クリプトクロムの光応答机构の详细を解明
  • クリプトクロムに内包されるフラビン补酵素(FAD)の光还元反応に伴い、FAD近傍とFAD远位にて独立に构造変化が起こることで、シグナル伝达を担う分子构造へと迁移することを発见
  • クリプトクロムの构造-机能相関の理解が深まり、今后の人工光遗伝学ツール开発の発展に贡献

【概要】

台湾大学のManuel Maestre-Reyna助理教授、ドイツ?フィリップ大マールブルグのLars-Oliver Essen教授、大阪大学大学院基礎工学研究科の山元淳平准教授、台湾中央研究院?生物化學研究所の蔡明道特聘研究員らは、理化学研究所の別所義隆客員研究員、公益財団法人高輝度光科学研究センターの大和田成起主幹研究員、東北大学の南後恵理子教授、京都大学の岩田想教授、兵庫県立大学の當舎武彦教授、名古屋大学の梅名泰史准教授、およびグルノーブル?アルプ大学、欧州シンクロトロン放射光研究所の研究者らとの国際共同研究にて、緑藻類をはじめとした植物やハエの内に存在する青色光受容タンパク質であるクリプトクロムの、光受容後10ナノ秒から233ミリ秒にわたる中間体の立体構造を解明しました(図1)。

植物の生育やシグナル伝达?概日リズム形成などに関与する青色光受容型クリプトクロムは、発色団であるフラビンアデニンジヌクレオチド※1の光还元反応※2によって下流因子へとシグナル伝达すると考えられていましたが、その详细な分子机构については解明されていませんでした。

今回、研究グループは、X线自由电子レーザー(XFEL)※3施设SACLA※4のBL2ビームラインを用いて、クリプトクロムの微结晶を対象とした时分割シリアルフェムト秒X线结晶构造解析(TR-SFX)※5を実施しました。その结果、光受容后のクリプトクロム中间体の叁次元立体化学构造を明らかにし、光还元反応がタンパク质中に引き起こす构造変化がシグナル伝达の键であることを解明しました。これにより、人工光遗伝学ツールの开発応用が期待されます。

本研究成果は、米国科学誌「Science Advances」に、5月17日(土)午前3时(日本时间)に公开されました。

図1.青色光受容クリプトクロムの光応答反応の概要

【用语解説】

※1 フラビンアデニンジヌクレオチド
ビタミンB2(リボフラビン)にピロリン酸を介してアデノシンが结合した化合物で、多くの酸化还元酵素の补酵素として使われている。アデノシンが结合しないフラビンモノヌクレオチド(FMN)とともに、フラビン补酵素と呼ばれる。酸化型、一电子还元型アニオン型ラジカル、一电子还元型中性ラジカル、二电子还元型の酸化还元状态をとり、それぞれFADox、FAD?-、FADH?、FADH-と示した。

※2 光还元反応
クリプトクロムが属する光回復酵素?クリプトクロムスーパーファミリー(笔颁厂蹿)に特徴的な光依存的な贵础顿の还元反応。励起状态の贵础顿発色団は、笔颁厂蹿中にて高度に保存された3つないし4つの芳香族アミノ酸侧锁から电子を获得し、还元状态の贵础顿种が生成する。一方で、芳香族アミノ酸侧锁上に生じた正孔は、保存された他のアミノ酸侧锁から连続的に电子授受が起こることでタンパク质外縁近傍へと移动し、还元状态の贵础顿种が安定化される。

※3 X线自由电子レーザー(XFEL)
近年の加速器技術の発展によって実現したX線領域のパルスレーザー。従来の半導体や気体を発振媒体とするレーザーとは異なり、真空中を高速で移動する電子ビームを媒体とするため、原理的な波長の制限はない。「SPring-8(スプリングエイト)」などの従来の放射光源と比較して、10億倍も高い輝度のX線がフェムト秒(1,000兆分の1秒)スケールの時間幅を持つパルス光として出射される。この高い輝度を活かしてマイクロメートルサイズの小さな結晶を用いたタンパク質の原子分解能の構造解析やX線領域の非線形光学現象の解明などの用途に用いられている。 XFELはX-ray Free Electron Laserの略。

※4 厂础颁尝础
理化学研究所と高輝度光科学研究センターが共同で建設した日本ではじめてのXFEL施设。高い空間コヒーレンス、短いパルス幅、高いピーク輝度を備えたX線領域のレーザーを発生させる。2011年3月に施设が完成し、SPring-8 Angstrom Compact free electron LAserの頭の頭文字を取ってSACLAと命名された。2011年6月に最初のX線レーザーを発振、2012年3月から共用運転が開始され、利用実験が始まった。大きさが諸外国の同様の施设と比べて数分の1とコンパクトであるにもかかわらず、0.1 nm以下という世界最短クラスの波長のレーザー生成能力を持つ。

※5 時分割シリアルフェムト秒X线结晶构造解析(TR-SFX)
结晶中の分子の微细な动きを高い时间?空间分解能で観察する手法。本研究では、高粘度媒体に悬浊させた微结晶を齿贵贰尝および励起パルスレーザー光の焦点に対して连続的に吐出することで、光励起后一定の遅延时间における回折像を取得した。数万枚のイメージデータからタンパク质の立体构造を决定し、光応答反応中间体のスナップショットを构筑した。

【论文情报】

タイトル:"Capturing structural intermediates in an animal-like cryptochrome photoreceptor by time-resolved crystallography"
著者名:Manuel Maestre-Reyna*, Yuhei Hosokawa, Po-Hsun Wang, Martin Saft, Nicolas Caramello, Sylvain Engilberge, Sophie Franz-Badur, Eka Putra Gusti Ngurah Putu, Mai Nakamura, Wen-Jin Wu, Hsiang-Yi Wu, Cheng-Chung Lee, Wei-Cheng Huang, Kai-Fa Huang, Yao-Kai Chang, Cheng-Han Yang, Meng-Iao Fong, Wei-Ting Lin, Kai-Chun Yang, Yuki Ban, Tomoki Imura, Atsuo Kazuoka, Eisho Tanida, Shigeki Owada, Yasumasa Joti, Rie Tanaka, Tomoyuki Tanaka, Jungmin Kang, Fangjia Luo, Kensuke Tono, Stephan Kiontke, Lukas Korf, Yasufumi Umena, Takehiko Tosha, Yoshitaka Bessho, Eriko Nango, So Iwata, Antoine Royant, Ming-Daw Tsai*, Junpei Yamamoto*, Lars-Oliver Essen*
DOI:

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问い合わせ先

(研究に関すること)
东北大学 多元物质科学研究所
教授 南后 恵理子(なんご えりこ)
罢贰尝:022-217-5345
贰-尘补颈濒:别谤颈办辞.苍补苍驳辞.肠4*迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)

(报道に関すること)
東北大学 多元物質科学研究所 広報情報室
TEL: 022-217-5198
贰尘补颈濒:辫谤别蝉蝉.迟补驳别苍*驳谤辫.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)

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