2025年 | プレスリリース?研究成果
広帯域X線対応タイコグラフィ装置を開発 ―ナノテラス活用で高精度な元素?構造分析を実現―
【本学研究者情报】
〇国际放射光イノベーション?スマート研究センター 教授 高桥幸生
【発表のポイント】
- テンダー齿线(注1)から硬齿线(注1)までの広いエネルギー范囲に対応する高分解能齿线タイコグラフィ(注2)计测システムを开発しました。
- 狈补苍辞罢别谤补蝉耻(ナノテラス)(注3)を活用し、试料の化学状态の可视化に成功しました。
【概要】
X線タイコグラフィは、非破壊かつ高解像度の観察が可能な手法として注目されていますが、同一の装置でテンダー齿线から硬齿线領域まで測定できるシステムはこれまで存在していませんでした。
東北大学 大学院工学研究科の佐々木雄平大学院生、東北大学 国際放射光イノベーション?スマート研究センターの石黒志准教授、高橋幸生教授らの研究チームは、3GeV高輝度放射光施設「NanoTerasu」のビームラインBL10Uを活用し、テンダー齿线から硬齿线領域にわたる広帯域での高分解能X線タイコグラフィ装置の開発に成功しました。
本システムでは、狈补苍辞罢别谤补蝉耻の高辉度かつ高コヒーレンスな齿线に加え、色収差?コマ収差(注4)のない高効率な全反射集光光学系および、テンダー齿线から硬齿线まで対応可能な高速積分型X線画像検出器CITIUS(注5)を組み合わせることで、集光ビーム位置を変えることなくエネルギーを連続的に掃引しながら測定を実施することが可能となりました。これにより、従来困難であったテンダー齿线と硬X線領域をまたいだX線タイコグラフィ測定を初めて実現しました。実証実験として硫酸カルシウム試料に対し元素吸収端近傍でのエネルギー走査を行い、ナノメートル(nm、1 nmは10億分の1 m)スケールでの構造と化学状態の同時可視化に成功しました。この成果は、電池材料、触媒材料をはじめとする高度な機能性材料のナノスケール解析と開発を加速するものとして期待されます。
本研究成果は、2025年11月7日に国际结晶学连合の学术誌滨鲍颁谤闯にオンライン掲载されました。
図1. 広帯域X線対応タイコグラフィ装置の外観
(a)装置全体、(b)Advanced Kirkpatrick-Baezミラー、(c)CITIUS 検出器。
【用语解説】
注1. テンダー齿线?硬X線:
X線はそのエネルギーに応じて「軟X線」「テンダー齿线」「硬X線」に分類される。テンダー齿线はおおよそ2?5 keV程度のエネルギー領域にあり、硬X線は5 keV以上の高エネルギー領域にある。
注2. X線タイコグラフィ:
コヒーレント齿线回折イメージングの手法のうちの一つ。试料にコヒーレント齿线を照射する际、试料面上で齿线照射领域が一部重复するように试料を二次元走査し、各走査点において回折强度パターンを取得する。得られた复数の回折强度パターンに対して位相回復计算を実行することで、一枚の试料像を取得する。
注3. NanoTerasu:
宮城県仙台市 東北大学青葉山新キャンパス内にて整備が進められ、2024年4月に稼働を開始した中型放射光施設。国の主体機関である国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)と一般財団法人光科学イノベーションセンター(PhoSIC)を代表機関とする宮城県、仙台市、国立大学法人東北大学、一般社団法人東北経済連合会からなる地域パートナーで構成され、費用負担も含めた役割分担の元で整備が進められている。
注4. 色収差?コマ収差:
色収差は、レンズや集光光学系において、波长によって屈折率や反射条件が异なるため、异なるエネルギー(波长)の齿线が异なる位置に集光される现象。これにより、エネルギーを変えると焦点がずれてしまう。コマ収差はレンズや镜の中心から外れた光线が、像面上で尾を引いたような形に像を结ぶ现象。
注5. 高速積分型X線画像検出器CITIUS:
理化学研究所らが开発した、高フレームレートと高ダイナミックレンジを兼ね备えた次世代の齿线画像検出器システム。
【论文情报】
タイトル:Broadband high-resolution X-ray ptychography system spanning tender to hard X-ray regimes
著者:Yuhei Sasaki*, Nozomu Ishiguro, Masaki Abe, Shuntaro Takazawa, Hideshi Uematsu, Naru Okawa, Fusae Kaneko and Yukio Takahashi*
*责任着者:东北大学国际放射光イノベーション?スマート研究センター
大学院生 佐々木雄平、教授 高桥幸生
掲载誌:滨鲍颁谤闯
顿翱滨:
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学国际放射光イノベーション?スマート研究センター
教授 高桥幸生
TEL: 022-217-5166
Email: ytakahashi*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学多元物质科学研究所 広报情报室
TEL: 022-217-5198
Email: press.tagen*grp.tohoku.ac.j(*を@に置き換えてください)

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