2026年 | プレスリリース?研究成果
物質中の「磁石」をジグザグに整列させて電気の流れをコントロール ―新しい電流制御で超小型?省エネ?高機能デバイスへの道を拓く―
【本学研究者情报】
〇【研究当时】金属材料研究所 助教 赤木畅
【発表のポイント】
- 铜やアルミなど通常の金属は、电気は右向き?左向きどちらにも同じように流れます。私たちの身の回りの电子机器に使われている电子部品ダイオードは、异なる半导体をつなぎ合わせて、电気が一方向にだけ流れるように设计されています。
- 研究グループは今回、ミクロな磁石(电子のスピン)がジグザグに并んだ金属で、电気の流れやすい方向に偏りが生じ、ダイオードのような「电気の一方通行的な性质」を出现させることに成功しました。これまで単一金属で同じ効果を発现させるには、外から磁场をかける必要がありました。今回、电子のスピンの并びが内部に创りだすミクロな磁场の働きによって、外部磁场なしに自然に生じること、その効果は磁场をかける方法に比べ1000倍以上も大きいことを初めて明らかにしました。
- 本成果は、従来とは异なる、电気の流れをコントロールする新たな原理を発见したものです。今回の物质は机能発现に低温环境が必要ですが、今后、より高い温度で机能し、より大きな効果を示す物质の探索を进めます。また、発见した原理を使うと物质の磁気的な性质をより手軽に调べられることから、省エネルギーで超小型の电子部品や新たな机能材料の开発に役立つことが期待されます。
【概要】
电気回路で使う「ダイオード」は电気を一方向にだけ流す电子部品で、性质の异なる半导体を接合して作ります。今回研究グループは、ミクロな磁石(电子のスピン)がジグザグ形に并んだ特别な构造を持つ金属の中で、电気の流れやすい方向に偏りが生じる「电気の一方通行的な性质」(非相反伝导)が自然に现れることを见いだしました。
この金属は原子がジグザグに并ぶ构造を持ち、电子のスピンもジグザグに并んでいます。温度を下げると、スピンの向きが互いに反対向きになる性质(反强磁性)(注1)を示します。このスピンの配置が内部にミクロな磁场(内部磁场)を形成した结果、电気の流れやすい方向に偏りが生じる非相反伝导が出现することがわかりました。これまで、この効果は、外から磁场をかけたときのみ観测されていました。しかし今回は、外部磁场を必要としないうえに、外部磁场を用いるよりも电気の流れの偏りは1000倍以上も大きいことを确认しました。また、结晶中の异なる领域を计测したところ、その领域ごとに电気の流れやすい方向も异なっていました。これは结晶の中にスピンの并び方が异なる部分があり、その违いを捉えたためと考えられます。つまり、电気の流れ方を调べると、反强磁性体の磁気的な性质を解析できたことになります。
本成果は、ジグザグに并ぶスピンによって反强磁性を示す物质で、スピンが创る内部磁场が电気の流れを偏らせるという、新たな原理を発见しました。同时に、反强磁性体の磁気的な性质の解明には大型施设や特殊な测定方法を必要としていますが、普通の実験室で従来よりも手軽に测定できる方法を提供します。これにより、省エネルギーで超小型の次世代デバイスの开発につながる研究が加速し、未来のコンピュータや通信机器の进化を后押しします。
本研究は国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(理事長:小口正範)原子力科学研究所先端基礎研究センター 強相関アクチノイド科学研究グループの木俣基研究副主幹、国立大学法人東京大学(総長:藤井輝夫)物性研究所の須藤健太特任研究員、国立大学法人東北大学(総長:冨永悌二)金属材料研究所の赤木暢助教(現、神戸大学研究基盤センター)、公立大学法人富山県立大学(学長:小笠原司)工学部教養教育センターの谷田博司准教授、柳有起准教授によるものです。
本研究成果は、2026年1月5日(现地时间)に米国物理学会誌「Physical Review Letters」にオンライン掲载されました。また、编集部が选出する注目论文Editors' Suggestionに选出され、学会が运営するオンライン研究绍介サイトPhysics magazine (URL: https://physics.aps.org/)にて绍介されました。
原子がジグザグに并ぶ反强磁性体で生じる「电気の流れ方の方向の偏り」(非相反伝导)の概念図 ミクロな磁石(电子のスピン)がジグザグに并び、スピンの向きに规则性が生じると、电気の流れが非対称になる
【用语解説】
(注1)反强磁性
物质そのものが全体として磁力を持っている状态を「强磁性」と言います。このとき、物质の电子のスピンの向きは、全て同じ方向にそろっています。一方、反强磁性の物质では、隣り合うスピンの向きが互いに逆を向く「互い违い」の状态です。そのため、物质レベルでの磁力の発现はありませんが、规则的な磁気の并びが存在する点が特徴です。かつては机能性の少ない物质と考えられていましたが、近年では强磁性体に匹敌する特性を持つような反强磁性体も见つかり、注目が高まっています。
【论文情报】
タイトル:Large Spontaneous Nonreciprocal Charge Transport in a Zero-Magnetization Antiferromagnet (ゼロ磁化反強磁性体における大きな自発的非相反電荷輸送)
著者: Kenta Sudo*, Yuki Yanagi, Mitsuru Akaki, Hiroshi Tanida, Motoi Kimata*
*责任着者
掲載誌:Physical Review Letters
顿翱滨:
问い合わせ先
国立大学法人東北大学 金属材料研究所
情报企画室広报班
TEL: 022-215-2144
Mail: press.imr*grp.tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)

![]()
东北大学は持続可能な开発目标(厂顿骋蝉)を支援しています