2026年 | プレスリリース?研究成果
家庭での尿検査を可能にする新技術 ―クレアチニン補正を実現する簡易?高感度バイオセンサを開発―
【本学研究者情报】
〇大学院工学研究科机械机能创成専攻 教授 小野崇人
【発表のポイント】
- 尿中バイオマーカー(注1)の正确な评価に不可欠なクレアチニン补正(注2)を在宅で実现するための新しい测定技术を提案しました。
- 参照电极(注3)を必要としない二电极构造を採用し、在宅利用に适したシンプルで小型?低コストなセンサ构造を実现しました。
- 白金ナノ粒子(注4)と酵素からなる电気抵抗体の抵抗変化で计测する抵抗変化型センサ(ケミレジスタ型バイオセンサ(注5))により、简易かつ高感度なクレアチニン测定が可能であることを実証しました。
- 本技术は、在宅健康モニタリングや予防医疗など、幅広い健康指标への応用が期待されます。
【概要】
尿は、健康状态や疾患リスクを知るための重要な情报を含む身近な検体ですが、摂取水分量や个人差によって浓度が大きく変动するため、正确な评価には补正が欠かせません。尿中バイオマーカーの评価では、一般にクレアチニン补正が用いられますが、従来は家庭で简便かつ高精度に测定できる技术がありませんでした。
东北大学大学院工学研究科の小野崇人教授と大学院医学系研究科の阿部高明教授の研究グループは、白金ナノ粒子と酵素反応(注6)を利用した抵抗変化型バイオセンサ(ケミレジスタ型バイオセンサ)を新たに开発し、家庭での尿検査に适した简易かつ高精度なクレアチニン浓度の検出に成功しました。本技术により、クレアチニン补正を前提とした尿中バイオマーカー计测を家庭レベルで実现する道が开かれました。今后は、在宅健康モニタリングや予防医疗への応用が期待されます。
本研究成果は2026年2月13日付で科学誌Microsystem & Nanoengineeringに掲載されました。
図1. 開発した抵抗型バイオセンサの概要と動作原理。a. センサ構造の模式図。金属電極間に化学抵抗体が形成されており、複数の酵素および白金ナノ粒子が高分子マトリクス中に担持された構造を有する。b. 分析対象物質であるクレアチニンが酵素によるカスケード反応を受け、過酸化水素(H?O?)が生成される。c. 生成したH?O?が白金ナノ粒子表面で酸化?還元反応を起こし、電荷移動および伝導経路の変化を通じて化学抵抗体の電気抵抗が変化する。
【用语解説】
注1. バイオマーカー
体内の状态や疾患リスクを反映する指标となる物质。尿や血液中に含まれる成分を测定することで、健康状态や病気の兆候を把握できる。
注2. クレアチニン補正
クレアチニンは、筋肉の代谢により体内で生成され、尿中に排出される物质。尿検査では、尿の希釈や浓缩の影响を补正する基準物质として広く用いられている。クレアチニン补正は、尿中バイオマーカーの浓度を、同时に测定したクレアチニン浓度で补正する方法。水分摂取量や个人差による尿浓度のばらつきを抑え、より正确な评価を可能にする。
注3. 参照电极
電気化学測定において、電位が一定に保たれる基準となる電極。測定対象の電極で生じる電気的変化を安定して評価するために用いられる。従来の電気化学センサでは参照电极を含む三電極構成が一般的であったが、構造が複雑になり、小型化や使い捨て化が難しいという課題があった。
注4. 白金ナノ粒子
直径数ナノメートル(1ナノメートルは10亿分の1メートル)の白金粒子。高い触媒活性と优れた电気的特性を持ち、化学反応や电荷移动を高感度に検出できる。
注5. ケミレジスタ型バイオセンサ
化学反応によって生じる材料の电気抵抗変化を検出原理とするセンサ。本研究では、酵素反応によって生じる反応生成物により电気抵抗が変化する仕组みを利用している。
注6. 酵素反応
生体内で「触媒」として働く酵素が、特定の物质を选択的に分解?変换する反応。本研究では、尿中のクレアチニンに特异的に反応する酵素を用い、その反応の结果を电気信号として読み取っている。
【论文情报】
タイトル:High sensitivity chemiresistive biosensor prepared via enzyme-catalyzed redox and nanoparticle conduction network
著者:Yi-Hsiu Kao, Nguyen Van Toan, Takaaki Abe, Ioana Voiculescu, and Takahito Ono*
*責任著者:东北大学大学院工学研究科 機械機能創成専攻 教授 小野崇人
掲載誌:Microsystem & Nanoengineering
顿翱滨:
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院工学研究科机械机能创成専攻
教授 小野崇人
TEL: 022-795-5806
Email: takahito.ono.d4*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学大学院工学研究科
情报広报室
担当 沼泽みどり
TEL: 022-795-5898
Email: eng-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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