51探花

本文へ ナビゲーションへ
ここから本文です

細菌の建築学:べん毛の非対称な「鞘」が操るレプトスピラの 形と動きのメカニズムの解明

【本学研究者情报】

〇大学院工学研究科応用物理学専攻 准教授 中村修一

【発表のポイント】

  • 多くの细菌では、细胞の形を决める仕组みと运动の仕组みは别々ですが、らせん细菌(スピロヘータ)であるレプトスピラは、细胞内に存在するべん毛がその両方を担うという特异な性质を持っています。
  • 本研究では、レプトスピラのべん毛が非対称に配置された鞘构造によって、适切な「湾曲」と「刚性」を获得し、细胞形状の形成と力强いコルク抜きのような回転运动を両立させる仕组みを明らかにしました。
  • 病原性にも深く関わる「形」と「动き」を同时に制御する新たな分子机构の解明は、细菌运动の理解に新しい视点を与えるとともに、将来的な感染症制御技术の开発につながる成果と期待されます。

【概要】

細菌の運動器官であるべん毛(注1)は、その構造と機能が菌種ごとに大きく異なります。国立健康危機管理研究機構(JIHS:ジース)国立感染症研究所 細菌第一部 小泉信夫 主任研究員らは、大阪大学 蛋白質研究所 川本晃大 准教授(国立研究開発法人 科学技術振興機構 さきがけ研究員兼任)、国立大学法人東北大学大学院工学研究科 中村修一 准教授らと、レプトスピラ症病原体であるスピロヘータ?レプトスピラがもつ特殊な「ペリプラズムべん毛」に着目し、被覆(鞘(さや))タンパク质群(注2)が协调してべん毛の形状と力学特性を制御する仕组みを解明しました。

遗伝子欠损株の解析とクライオ电子顕微镜(注3)による高分解能构造解析から、べん毛の湾曲と刚性が异なる鞘タンパク质の役割分担と非対称配置によって生み出されることが分かりました。さらに、コアタンパク质贵濒补叠1の特异的な糖锁修饰が鞘タンパク质との结合を仲介し、べん毛の组立と机能に重要であることを示しました。本研究は、スピロヘータ特有の运动様式の分子基盘を明らかにするとともに、细菌べん毛の多様な进化戦略の理解や、レプトスピラの运动を标的とした新たな予防?治疗戦略に知见を提供します。

非対称な「鞘」がレプトスピラのべん毛を湾曲させ、菌体を动かす

【用语解説】

注1 べん毛 多くの細菌がもつ運動器官。回転することで推進力を生み、液体中や宿主内での移動を可能にする。菌種によって構造や配置が大きく異なる。レプトスピラのべん毛は、中心のコア構造と、それを覆う鞘構造からなる。

注2 鞘(さや)タンパク質 英語のsheath proteinに対応する用語で、べん毛のコア構造を覆う役割をもつタンパク質。

注3 クライオ電子顕微鏡 試料を急速凍結した状態で観察する電子顕微鏡法。生体分子や細胞構造を、結晶化せずに高分解能で解析できる。

【论文情报】

雑誌名:The EMBO Journal
題 名:Asymmetric sheath coordination controls flagellar architecture and function in Leptospira spirochete
著者名:Akihiro Kawamoto*, Toshiki Kuribayashi, Masatomo Morita, Shuichi Nakamura*, Nobuo Koizumi*
*:责任着者
DOI:

详细(プレスリリース本文)PDF

问い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院工学研究科 応用物理学専攻
准教授 中村 修一
TEL: 022-795-7957
Email: shuichi.nakamura.e8@tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(报道に関すること)
東北大学大学院工学研究科 情報広報室
担当 沼澤みどり
TEL: 022-795-5898
Email: eng-pr@grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

sdgs_logo

sdgs03 sdgs06

东北大学は持続可能な开発目标(厂顿骋蝉)を支援しています