2026年 | プレスリリース?研究成果
光で新しい秩序が生まれ、物質状態が変わる過程を観測 -金属―有機構造体(MOF)が拓く非平衡材料科学の新展開-
【本学研究者情报】
〇金属材料研究所 教授 宫坂等
〇大学院理学研究科 教授 岩井伸?郎
【発表のポイント】
- 金属―有机构造体(惭翱贵)において、约30フェムト秒で光诱起状态が形成される过程を観测。
- 6フェムト秒の时间分解分光と理论解析により、结合秩序波を伴う过渡的な电子状态を経由する光诱起状态の形成过程を提案。
- 光によって极性状态が生じる可能性を示し、新しい光応答材料?电子材料の设计への展开に期待。
【概要】
東京科学大学(Science Tokyo) 理学院 化学系のサミラン?バヌ(Samiran Banu)大学院生(研究当時、現理化学研究所特別研究員)と石川忠彦助教らの研究チームは、東北大学金属材料研究所の宮坂等教授、大学院理学研究科の岩井伸一郎教授、名古屋工業大学物理工学類の高橋聡教授らの研究チームと共同で、金属―有機構造体(MOF、用語1)において、光誘起状態が約30フェムト秒(用語2)で形成される過程を明らかにしました。
光を物质に当てると、加热や冷却だけでは到达しにくい特殊な状态が一时的に现れることがあります。このような光诱起状态を制御して作り出すことは、物质の性质を高速で切り替えるための手段として期待されますが、その形成过程を详しく観测するには数フェムト秒スケールの时间分解能が必要になります。
研究チームは、6フェムト秒の超短パルス光を用いた时间分解反射分光(用语3)により、光照射直后の电子状态変化を追跡しました。その结果、反射スペクトルが约30フェムト秒で急速に変化し、新たな吸収成分が形成されることが确认されました。さらに理论モデル解析により、光照射直后にサイト间の电子的结合の强さが空间的に规则的に変化する结合秩序波(用语4)を伴う过渡的な状态が生じ、その后、格子変调を伴って光诱起状态が形成される可能性を示しました。この光诱起状态は、反転対称性(用语5)の破れを伴う极性状态である可能性も示唆されます。
本成果は、光によって非平衡な物质状态を超高速で制御する方向性を示すものであり、新しい光応答材料の设计につながると期待されます。
本成果は、7月22日付の「Physical Review Letters」誌に掲載されました。
図1 本研究で提案した光诱起状态形成过程のイメージ図
【用语解説】
(1) 金属―有機構造体(MOF):金属イオンと有機分子が規則的につながってできた結晶性材料。
(2) フェムト秒:1000兆分の1秒。1フェムト秒は 10?15 秒に相当。30フェムト秒は、光でさえ約9マイクロメートルしか進まないほど短い時間である。
(3) 時間分解反射分光:物質を光励起した後、試料からの反射光が時間とともにどのように変化するかを測定する手法。
(4) 結合秩序波:隣り合う原子や分子の間で、電子的結合の強さが規則的に変化した状態。電子の量子力学的な性質に由来する電子秩序の一種。
(5) 反転対称性:ある点を中心として、物質の構造を反対側に移しても元と同じように見える性質。反転対称性が破れると、物質が極性を持つ可能性が生じる。極性を持つ物質では、電荷の偏りや電気的な向きが生じるため、強誘電性などの機能につながる可能性がある。
【论文情报】
タイトル:Ultrafast formation of a photoinduced hidden state driven by a bond-order wave in a metal-organic framework
著者: Samiran Banu, Tatsuya Amano, Takahisa Kato, Kou Takubo, Yoichi Okimoto, Shinya Koshihara, Yohei Kawakami, Hirotake Itoh, Wataru Kosaka, Hitoshi Miyasaka, Shinichiro Iwai, Akira Takahashi, and Tadahiko Ishikawa
掲載誌:Physical Review Letters
顿翱滨:
问い合わせ先
(报道に関すること)
東北大学 金属材料研究所
情报企画室広报班
罢贰尝:022-215-2144
贰尘补颈濒:辫谤别蝉蝉.颈尘谤*驳谤辫.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)

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