2026年 | プレスリリース?研究成果
劣化したプラスチックの強度を回復する新手法を開発 ―分子量から強度回復を予測する新たなリサイクル設計指針を提案―
【本学研究者情报】
〇大学院环境科学研究科 准教授 栗田大树
【発表のポイント】
- 高温多湿环境で劣化したエンジニアリングプラスチック笔叠罢(注1)の强度を回復するリサイクル技术を开発しました。
- 锁延长剤(注2)PPDI(注3)を添加することで、切断された高分子锁を再结合し、元の材料に近い强度まで回復できることを実証しました。
- 分子量と引张强さの间に贵辞虫-贵濒辞谤测型の定量関係(注4)が成立することを発见しました。
【概要】
プラスチックの大量生产と廃弃は世界的な环境问题となっており、资源循环型社会の実现に向けて高性能プラスチックのリサイクル技术が求められています。しかし、使用中に劣化したプラスチックは、分子锁が切断されるため、再利用しても十分な强度を得ることが困难でした。
东北大学大学院环境科学研究科の大塚光陽大学院生、王真金助教、栗田大樹准教授、成田史生教授らの研究グループは、Astemo株式会社と共同で、自動車部品や電子機器に広く使用されるポリブチレンテレフタレート(PBT)に着目し、锁延长剤であるPPDIを用いて劣化した分子鎖を再結合させることで、力学特性を回復する手法を開発しました。最適条件では、劣化によって初期比38%低下した引張強さを94%まで回復させることに成功し、未劣化材料に近い性能を実現しました。さらに、分子量と引張強さの関係がFox-Flory型の理論式で表現できることを見出しました。
本成果は、リサイクル材料の性能回復を経験则ではなく理论的に予测する新たな设计指针を提供するものであり、今后の循环型材料设计への応用が期待されます。
本研究成果は2026年6月23日、複合材料分野の専門誌Composites Part A: Applied Science and Manufacturingに掲載されました。
図1.分子鎖再結合によるプラスチック強度回復を示す応力-ひずみ曲線。PBTは高温多湿環境下で引張特性が低下するが、劣化したPBT(D-PBT)に锁延长剤PPDIを添加することで、力学特性が回復する。R1~R10はPPDIの添加量(mol%)を示す。(b)は(a)の一部を拡大した図である。
【用语解説】
注1. PBT(ポリブチレンテレフタレート):自動車部品や電子機器のコネクタなどに広く用いられるエンジニアリングプラスチック。耐熱性や機械特性に優れる一方、高温高湿環境では加水分解によって劣化する。
注2. 锁延长剤(Chain Extender):切断された高分子鎖同士を再結合させ、分子量や力学特性を回復させるための添加剤。
注3. PPDI(1,4-フェニレンジイソシアネート):イソシアネート基を持つ化合物で、高分子末端と反応して分子鎖を延長する。
注4. Fox-Flory型の定量関係:高分子材料の特性と分子量の関係を表す理論式。本研究では、引張強さと分子量の関係がFox-Flory型の定量関係で表現できることを見出した。
【论文情报】
タイトル:Molecular-Weight-Driven Recovery of Mechanical Strength via Chain Extension: A Fox-Flory-Type Approach to Polymer Recycling
著者:Koya Otsuka, Zhenjin Wang, Hiroki Kurita*, Fuminori Kondo, Masato Ikeda, Fumio Narita
*责任着者:东北大学大学院环境科学研究科 准教授 栗田大树
掲載誌:Composites Part A: Applied Science and Manufacturing
顿翱滨:
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院环境科学研究科
准教授 栗田大树
TEL: 022-795-7341
Email: kurita*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学大学院环境科学研究科
情报広报室
TEL: 022-752-2241
Email: kankyo.koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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