2026年 | プレスリリース?研究成果
DNAでナノ粒子間の「隙間」を制御 微量分子を見逃しにくくする高感度分析結晶材料を開発!~細胞や化学反応の検出?分析などへの応用に期待~
【本学研究者情报】
〇多元物质科学研究所 准教授 押切友也
【発表のポイント】
- ラマン分光法は分子を识别できる有用な分析法であるが、微量分子では信号が弱く、検出が难しい。表面増强ラマン散乱(SERS)注1)はこの信号を强められる一方、强い信号が生じる「ホットスポット」の位置や数を制御しにくく、安定した検出が难しいという课题があった。
- 本研究では、DNAを"设计図"として金ナノ粒子を规则正しく配列させ、さらに银シェル形成とDNAの収缩を组み合わせることで、粒子间にナノギャップを多数?周期的に持つDNA修饰コアシェルナノ粒子结晶を作製した。
- この结晶の中には、分子の信号を强くする场所(ホットスポット)が立体的に数多く形成されるため、水などの液体に溶けたごく少量の分子でも见つけやすくなる。
- 実际に従来法では検出が难しかった低浓度分子を液体中で検出できることを确认した。
- 将来的には、细胞内生命现象の観察や化学反応中の溶液分析など、従来测定が难しかった环境での高感度?ラベルフリー分析(ラベル分子不要の方法)への応用が期待される。
【概要】
名古屋大学未来材料?システム研究所の田川 美穂 教授、李 旭(り きょく)助教、桒原 真人 教授、小川 智史 准教授、同大学大学院工学研究科の池内 泰士 博士前期課程学生(研究当時)、小澤 咲季 博士後期課程学生の研究グループは、広島大学 持続可能性に寄与するキラルノット超物質国際研究所の新家 寛正 特任准教授、東北大学 多元物質科学研究所の押切 友也 准教授、九州大学 大学院理学研究院の平松 光太郎 教授との共同研究で、周期的なナノギャップ構造を持つDNA修飾コアシェルナノ粒子結晶の開発と、結晶で生じる表面増強ラマン散乱(SERS)を利用した微量分子の検出を達成しました。
ラマン分光法は、分子が持つ固有の振動を読み取ることで物質の種類を識別できますが、ごく少量の分子では信号が弱く、検出が難しいという課題がありました。そこで研究グループは、DNAを"设计図"のように利用して金ナノ粒子を規則正しく並べ、さらに粒子同士の間に非常に小さな隙間(ナノギャップ)を多数作り込んだ結晶材料を開発しました。この隙間では分子の信号が強くなるため、これまで見つけることが難しかった微量の分子でも検出しやすくなります。実際に、この結晶材料を用いることで、液体中に含まれるごく少量の分子を高感度に検出できることを確認しました。
今回开発した材料は、ナノメートル(1ミリメートルの100万分の1)という极めて小さなスケールで构造を精密に制御できることが特徴です。将来的には、细胞の中で起こる生命现象の観察や、化学反応の変化を详しく调べる技术など、これまで分析が难しかった环境での高感度な分析への応用が期待されます。
本研究成果は、2026年7月14日(日本時間)付で米科学雑誌『ACS Applied Optical Materials』に掲載されました。
図1 a)DNAが金ナノ粒子を架橋する様子 b)DNA修飾コアシェルナノ粒子結晶の作製手法の概略図 c)SERSセンシングの概念図
【用语解説】
注1)表面増强ラマン散乱:
金、银などの金属ナノ粒子、あるいは粗面化された金属表面に分子が吸着した际に、分子のラマン散乱の强度が着しく増强される现象。
【论文情报】
雑誌名: ACS Applied Optical Materials
論文タイトル:DNA-Programmed Core-Shell Nanoparticle Superlattice Crystals with Nanogaps for SERS Sensing
著者:Taito Ikeuchi(名古屋大学), Saki Kozawa(名古屋大学), Hiromasa Niinomi(広島大学), Xu Li(名古屋大学), Satoshi Ogawa(名古屋大学), Makoto Kuwahara(名古屋大学), Tomoya Oshikiri(東北大学), Kotaro Hiramatsu(九州大学) and Miho Tagawa(名古屋大学)
顿翱滨:
问い合わせ先
東北大学 多元物質科学研究所
准教授 押切 友也(おしきり ともや)
罢贰尝:022-217-5671
贰-尘补颈濒:迟辞尘辞测补.辞蝉丑颈办颈谤颈.肠1*迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
東北大学 多元物質科学研究所 広報情報室
罢贰尝:022-217-5198
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