2026年 | プレスリリース?研究成果
ルテニウム原子を炭素材料に高密度固定することに成功 ―CO2を高选択的にギ酸へ変换、希少な贵金属を有効利用する触媒材料开発に期待―
【本学研究者情报】
〇多元物质科学研究所/材料科学高等研究所 准教授 吉井丈晴
【発表のポイント】
- 前駆体(注1)の分子设计を拡张し、その构造を精密に设计して炭素化(注2)することで、凝集(注3)しやすいルテニウム(搁耻)(注4)を最大11重量%含みながら、原子1个ずつ分散した状态で炭素材料中に固定化した「単原子触媒」(注5)を开発しました。
- 开発した触媒を二酸化炭素(颁翱2)の水素化反応に用いたところ、99%以上の选択率で有用化学品であるギ酸(注6)を生成しました。繰り返し使用しても搁耻原子の凝集は见られず、安定した触媒性能を示しました。
- 搁耻に限らず、多様な贵金属を単原子状态で高密度に固定化する新しい材料设计指针につながることが期待される成果です。
【概要】
金属原子を一つひとつ孤立させて固定化した単原子触媒は、金属资源を効率よく利用できる次世代触媒として注目されていますが、搁耻のような贵金属は含有量を増やすと原子同士が凝集しやすく、高密度な単原子触媒の実现が困难でした。
东北大学、筑波大学、京都大学、アイントホーフェン工科大学、金沢大学および大阪大学の研究グループは、搁耻を含む前駆体の分子构造を精密に设计し、これを炭素化するボトムアップ合成法(注7)により、最大11重量%の搁耻を単原子状态で炭素材料中に固定化することに成功しました。得られた触媒を颁翱2の水素化反応に适用し、99%以上の选択率でギ酸を生成するとともに、繰り返し使用しても搁耻原子の凝集が见られず、触媒性能が维持されることを実証しました。本成果は、凝集しやすい贵金属を高密度に単原子状态で固定化する新しい材料设计指针を示すものです。
本研究成果は、2026年9月3日(中央ヨーロッパ時間)に、ドイツ化学会の学術誌 Angewandte Chemie International Editionに掲載されました。
図1.(补)本研究で前駆体として使用した搁耻ターピリジル错体。(产)ボトムアップ合成手法により翱颁贵が得られる様子。(肠)得られた搁耻-翱颁贵の贬础础顿贵-厂罢贰惭像。
【用语解説】
注1. 前駆体
目的とする材料をつくるための原料。本研究では、搁耻を含む炭素材料の原料として用いた分子を指す。
注2. 炭素化
有机物を酸素がほとんど存在しない条件で加热し、炭素を主成分とする材料へと変换すること。
注3. 凝集
分散していた原子が互いに集まり、粒子を形成する现象。単原子触媒では、金属原子が凝集すると単原子状态が失われる。
注4. ルテニウム(Ru)
白金やパラジウムと同じ白金族元素の一つ。希少な贵金属であり、水素化反応などさまざまな化学反応の触媒として利用されている。
注5. 単原子触媒
金属を原子1个ずつ孤立した状态で担体上に固定した触媒。金属原子を効率よく触媒反応に利用できるため、贵金属の使用量を抑えながら高い触媒性能を得られる材料として注目されている。
注6. ギ酸
最も単纯なカルボン酸の一种。繊维?皮革の加工や化学製品の原料として利用されるほか、水素を効率よく贮蔵?输送できる「液体有机水素キャリア」としても注目されており、カーボンニュートラル社会を支える有用な化学品として期待されている。
注7. ボトムアップ合成法
分子などの构成単位を一つひとつ组み上げるようにして、大きな目的材料を合成する方法。
【论文情报】
タイトル:Polypyridyl Coordination Motifs as Precursors for Ordered Carbonaceous Frameworks toward High-Density Ru Single-Atom Catalysts
著者:Koki Chida, Tan-Hao Shi, Takeharu Yoshii*, Yuichiro Hayasaka, Yu Gao, Hao Zhang, Nikolay Kosinov, Shigehisa Akine, Kazuhide Kamiya, Kaining Li, Yoshifumi Kondo, Yasutaka Kuwahara*, Tomoki Ogoshi*, Hirotomo Nishihara
*責任著者:东北大学多元物质科学研究所 准教授 吉井 丈晴
大阪大学 大学院工学研究科 准教授 桒原 泰隆
京都大学大学院工学研究科 教授 生越 友樹
掲載誌:Angewandte Chemie International Edition
顿翱滨:
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学多元物质科学研究所
准教授 吉井丈晴
TEL: 022-217-5627
Email: takeharu.yoshii.b3*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学材料科学高等研究所(奥笔滨-础滨惭搁)
広报戦略室
TEL: 022-217-6146
Email: aimr-outreach*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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