2026年 | プレスリリース?研究成果
乾湿繰り返しによる土壌CO?放出増大の原因を解明 ―金属と有機物の結合が鍵、気候変動下の炭素循環予測の精緻化へ―
【本学研究者情报】
〇生命科学研究科 助教 梶野浩史
生命科学研究科 教授 彦坂幸毅
【発表のポイント】
- 乾湿繰り返しが土壌颁翱2放出に及ぼす影响を北海道の表层土壌と埋没腐植层で検証
- 特に埋没腐植层で、乾湿繰り返しによる颁翱2放出増大が微生物バイオマス注1量を凌驾
- 重要な土壌炭素安定化机构である活性金属―有机物错体成分注2の破壊が土壌颁翱2放出の増大にも寄与する可能性
【概要】
地球全体で土壌の有机炭素注3の微生物分解により放出される二酸化炭素(CO2)の量は人為的CO2排出量の约5倍に相当しているため、気候変动が土壌のCO2放出动态に及ぼす影响を明らかにすることが重要です。
新潟大学农学部の永野博彦助教と同大学大学院自然科学研究科博士后期课程の铃木优里さん(大学院生)の他、九州大学、冈山大学、国立研究开発法人森林研究?整备机构森林総合研究所、东北大学、アジア大気汚染研究センター、北海道大学などの研究者で构成される研究グループは、北海道の森林で採取した表层土壌と埋没腐植层(过去の火山灰堆积により下层へ埋没した过去の表层土壌)を対象に室内培养実験を行いました。その结果、気候変动下での豪雨や干ばつといった极端気象の频発化で危惧されるこれまでに経験のない土壌の极度の乾燥と湿润の繰り返し(乾湿繰り返し)により、CO2放出量が大きく増大することが示されました。特に埋没腐植层では、CO2放出増大量が微生物バイオマス量よりも遥かに大きく、土壌炭素の安定化に寄与すると従来考えられてきた活性金属―有机物错体成分の分解が促进される可能性が示されました。本成果は、本研究グループによる2025年の先行研究注4を支持するものであり、大きな不确実性が残されたままになっている気候変动下の炭素循环予测、さらには地球环境変化の将来予测の精緻化に贡献することが期待されます。
図1. 本研究で提示された乾湿繰り返しによる土壌のCO2放出増大メカニズム
【用语解説】
(注1)微生物バイオマス
土壌中に微生物として存在している有机物の量であり、土壌の全有机炭素量の1%程度である一方、植物が利用可能な栄养成分の供给源でもあり、农业生产环境のうち特に土壌肥沃度の重要指标の一つとして古くから研究されてきました。
(注2)活性金属―有机物错体成分
土壌に存在する活性金属―有机物错体成分は、反応活性の高いアルミニウムや鉄と结合した土壌有机物を主体とする土壌成分であり、ピロリン酸ナトリウム溶液によって抽出可能な成分として定义されています。日本に広く分布する火山灰性土壌(黒ボク土)中において、有机炭素が高浓度で长期间安定的に蓄积されている主要因の一つと考えられています。
(注3)有机炭素
全球において土壌中に存在する有机炭素の量は植物体存在量の3~4倍、大気存在量の2~3倍に达しており、陆域で最大の炭素プールとなっています。
(注4)2025年の先行研究
Suzuki, Y., Hiradate, S., Koarashi, J., Atarashi-Andoh, M., Yomogida, T., Kanda, Y., & Nagano, H. (2025). Comprehensive increase in CO2 release by drying-rewetting cycles among Japanese forests and pastureland soils and exploring predictors of increasing magnitude. SOIL, 11(1), 35-49.
国内で採取した10土壌を対象に土壌培养実験を実施し、乾湿繰り返しに伴う颁翱2放出増大がいずれの土壌においても発生することを示しました。また、土壌中の活性金属と有机物で形成された错体成分の存在量が多い土壌ほど、乾湿繰り返しによる颁翱2放出の増大率が大きいことも见出しました。
(2025年1月21日,新潟大学プレスリリース「乾燥と湿润の繰り返しが土壌の颁翱2放出を増大させることを解明」 )
【论文情报】
論文タイトル:An evaluation on contribution of organo-metal complexes to enhanced soil CO? release during drying-rewetting cycles using buried humic horizon soils
著者:Yuri Suzuki, Syuntaro Hiradate, Jun Koarashi, Mariko Atarashi-Andoh, Kazuki Suzuki, Masataka Nakayama, Yukiko Abe, Kouki Hikosaka, Hirofumi Kajino, Hiroyuki Sase, Rieko Urakawa, Hirohiko Nagano
掲載誌:Progress in Earth and Planetary Science (PEPS)
诲辞颈:
问い合わせ先
东北大学大学院生命科学研究科広报室
罢别濒:022-217-6193
贰-尘补颈濒:濒颈蹿蝉肠颈-辫谤*驳谤辫.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)

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